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 立正とは国立戒壇を建立すること

   正系門家の御遺命違背が亡国招く

   六千万人が熱願する時大事は成る

 
 きょうの総幹部会も凄いですね。一人ひとりの熱烈な登壇に、胸が熱くなってまいりました。
 また顕正会はこれまで「なんと若い人が多いのか」と言われてきましたが、最近では高齢の方々がたいへん増えて来た。
 今日も最初の「正義にめざめて」の人は八十四歳、次の「体験発表」の人は七十三歳と聞きましたね。
 「壮者をしのぐ」という言葉がありますが、まさに青年をもしのぐ情熱で信心を吐露する姿、高齢の方々のこのような熱烈な信心をいたる所で見るのも「時」ですね。まことに頼もしい。
 私も同窓生が増えたみたいで(大笑)たいへん嬉しい。
 
 立正安国論の御聖意を拝せよ
 
 さて、迎える七月は立正安国論の月であります。
 立正安国論は、日本国の一切衆生を現当二世に救わんと、仏国の実現を強く国主に促し給うた、まさに末法万年にわたる一大指導書であります。
 
 正嘉元年の巨大地震
 
 この立正安国論はどのような時に著わされたのか――。
 立宗より四年目の正嘉元年、前代未聞の巨大地震が日本国を襲った。
 その凄まじさは、当時の歴史書・吾妻鏡に「神社仏閣一宇として全きはなし」と記録されているほどです。神社仏閣は一般庶民の家とは桁違いに堅固にできているが、それが鎌倉においてすべて倒壊したというのですから、まさに前代未聞の巨大地震だったのであります。
 それだけではない。この地震以来、連々として毎年、異常気象が続き、ために大飢饉、大疫病(悪性の流行病)が発生し、国民の大半が死に絶えるという大災難が現出したのです。
 その悲惨な状況は立正安国論の冒頭に、大聖人御自身が流麗の御筆を以て記し給うておられる。
 「旅客来りて嘆いて曰く、近年より近日に至るまで、天変地夭・飢饉疫痍、遍く天下に満ち、広く地上に斑る。牛馬巷に斃れ、骸骨路に充てり。死を招くの輩既に大半に超え、之を悲まざるの族敢て一人も無し」と。
 「旅客」とは、時の国主・北茶時頼に仮託して、その嘆きをお示し下されているのであります。
 
 仏法より事起こる
 
 なぜこのような災難が起こるのか。世間の人は誰もその原因を知らない。
 大聖人ただ御一人、この災難は「定めて仏法より事起こる」と知り給うたのです。
 それはこういうことです―。末法の一切衆生にとって、成仏の叶う大法は久遠元初の名字の妙法たる「南無妙法蓮華経」以外にはない。この大法を大聖人様は、大慈悲を以て人々にお勧め下された。
 しかるに日本国の国主も全民衆も邪法の悪僧らに煽動されて、あろうことか、久遠元初の下種の本仏たる日蓮大聖人を憎み、怨をなした。
 この大罪はどのようなものか。今生に不幸を招くだけではない、死してのち無間地獄に堕ちるのです。
 これを不憫とおぼしめされた大聖人様は、諸天をしてまず天変地夭を以て一国を罰せしめ、それでもなお謗法を続けるならば、ついには他国にこの国を責めしむるの大罰を以て、何としても一切衆生を改悔させ、無間地獄の大苦より救わんとあそばされたのです―。
 まさに現当二世をお救い下さる、限りなき大慈大悲であります。
 ゆえに立正安国論を拝見すれば 正嘉元年の巨大地震を他国侵逼の先兆とされ、もし謗法をやめなければ、日本国の一切衆生、今生には他国の責めを受け、後生には無間地獄に堕するということを強く御警告・予言され、「早く信仰の寸心を改めて仏国を実現せよ」と促し給うておられる。
 
 現世の罰を以て後生を救い給う
 
 凡夫には後生のことはわからない。だから死後の堕獄を恐れない。だが三世を知り給う大聖人様の御眼から見れば、後生の堕獄こそまことに恐るべきものである。ここに現世の他国侵逼の大罰を以て、無間地獄の大苦をお救い下さるのであります。
 ゆえに佐渡御書には、現世の御予言の符合を挙げて、こう仰せられる。「現世に云をく言の違わざらんをもて、後生の疑をなすべからず」と。
 この御文を拝して、日寛上人は「此において暫時筆を閣き、紅涙白紙を点ず」と。しばし筆をおき、大聖人様の大慈大悲に感泣しておられるのであります。
 
 未来永遠の一大明鏡
 
 さて、立正安国論における他国侵逼の御予言ですが、当時の人々はこの仰せを誰も信じなかったに違いない。「そんなことのあるべきはずがない。日本は海で囲まれている。どこの国が海をわたって攻めてこようか」と。
 だが、未だ何の萌しもない時に、大聖人様は「其の時何が為んや」と他国侵逼を厳然と御断言されているのです。そして十四年後に、このことが寸分も違わず事実となっている。
 この大現証を見るとき、諸天を従えそして申し付ける御本仏であられればこそ、この御予言をよくなし得るのだと、ただひれ伏すのみであります。
 まさに立正安国論こそ、理論と現証の一致を以てお示し下された、未来永遠にわたる国家安泰・世界平和の一大明鏡です。ゆえに人類の存する限り、国家の在る限り、立正安国論に示された法則のままに、国家も人類も動いていくのであります。
 
 「未来亦然るべきか」
 
 そして立正安国論の奥書には「既に勘文之に叶う。之に准じて之を思うに、未来亦然るべきか」と記されている。これはまことに重大な御文です。
 この「未来亦然るべきか」とは、別しては順縁広布・国立戒壇建立の前夜、すなわち「末法濁悪の未来」に、立正安国論にお示しの大罰が、再びこの日本に起こるのだということであります。
 
 立正とは国立戒壇建立
 
 いいですか。立正とは、詮ずるところ国立戒壇建立ということです。
 ゆえに日寛上人は安国論文段において「立正」の深意について「立とは、戒壇を立つるなり。御相承に云く『国主此の法を立てらるれば、富士山に本門寺の戒壇を建立せらるべきなり、時を待つべきのみ』等云々」と御指南されている。
 
 仏国実現の秘術
 
 まさに立正とは国立戒壇建立以外にはない。これこそ仏国を実現する唯一の秘術なのです。
 すなわち、日蓮大聖人の御法魂たる本門戒壇の大御本尊を国立戒壇に安置し奉れば、日本国の魂は戒壇の大御本尊になる。御本仏を魂とする国はまさに仏国ではないか。ゆえに国立戒壇建立こそ、仏国実現の唯一の秘術なのであります。
 しかし御在世には未だこの時いたらず。よってこの一大事を、別しては日興上人に、総じては門下一同に御遺命され、その御付嘱状の末文に「我が門弟等此の状を守るべきなり」と、違背を堅くお誡めになっておられるのであります。
 
 正系門家の宿願
 
 以来、国立戒壇の建立は正系門家・富士大石寺の悲願・宿願になって来た。
 ゆえに第六十四世・日昇上人は「国立戒壇の建立を待ちて六百七十余年、今日に至れり。国立戒壇こそ本宗の宿願なり」と。
 また第六十五世・日淳上人は、総本山の元旦勤行にこと寄せて「この元朝勤行とても……二祖日興上人が宗祖大聖人の御遺命を奉じて国立戒壇を念願されての、広宣流布祈願の勤行を伝えたものであります」と。
 ところが、いま広布前夜に至って、第六天の魔王はこの御遺命成就を妨害するため、正系門家の内部から「国立戒壇」を捨てさせようとした。
 天魔はまず宗門最大の実力者・池田大作の身に入った。政治野心に燃える池田大作は忽ちに「国立戒壇は世間の抵抗が多くて選挙に不利だ」との思いから国立戒壇を抛って偽戒壇・正本堂を建て、これを「御遺命の戒壇」と偽った。
 
 正系門家の御遺命違背
 
 このような大悪事を見たら、道念のある貫首上人ならば命を賭してもこれを阻止される。だが、六十六・六十七世の二代にわたる貫首は、創価学会のカネと権力にへつらって、この大悪事に協力してしまった。
 すなわち六十六世・細井日達は「国立戒壇は本宗の教義ではない」と大勢の信徒を前にして平然と公表し、次の阿部日顕もまた繰り返し国立戒壇を否定した。
 そして二人は、諌め続ける顕正会の口を封じようと、解散処分という暴挙までした。
 かくて正系門家から、御本仏の大事な御遺命は消滅したのであります。
 
 仏法は体、世間は影
 
 これがどれほど重大なことか。「仏法は体、世間は影」であれば、この違背は日本の命運にかかわる。実に亡国を招くのであります。
 大聖人様はこの道理を、伝教大師の正系門家である叡山に仮託して、次のごとくお示し下されている。「仏法の滅不滅は叡山にあるべし。叡山の仏法滅するかのゆへに、異国我が朝をほろぼさんとす」と。
 伝教大師は「法華経最第一」の正義を日本国に始めて立てた人です。そしてその正系門家が叡山であります。
 ところが第三・第四の座主である慈覚・智証が、法華経最第一の正義を抛ち真言の毒を取り入れてしまった。このゆえに、大蒙古がいま日本を滅ぼさんとしているのである―と仰せられる。
 この御意に基づいて今日の姿を見れば、こうなる。
 ゙御遺命の滅不滅は富士大石寺にある。富士大石寺の御遺命まさに滅せんとするゆえに、大中国いま日本国を亡ぼさんとずと。
 これほど、正系門家の御遺命違背は重大なのであります。
 
 他国侵逼刻々と
 
 いいですか。日本国は大聖人様を流罪・死罪にして今に至るまで背き続けている。加えて正系門家は大事の御遺命を抛ってしまった。この二悪・鼻を並べるゆえに、いま日本は他国の責めを受け亡びんとしているのであります。
 
 未曾有の大地動乱
 
 その先兆として、まず大地動乱が起きてきた。その始まりが昨年の3・11超巨大地震だったのです。
 こんどの大地動乱は一回で終わるものではないですよ。
 この大地動乱は諸天の「いつまで背き続けるのか、早く日蓮大聖人を信ぜよ」との強き諌めであり、同時に広宣流布の前兆であれば、空前のものになると思われる。ゆえに私は平成十六年の諌暁書に「巨大地震の連発」と記したのであります。
 すでに日本列島の地殻は極めて不安定になっている。それは、3・11超巨大地震によって東日本の陸域が五メートル以上も東方に移動し、この地股大変動によって、日本列島のいたる所で巨大地震が発生し得る状況になってきたのです。
 このことは今や、さまざまな公的機関あるいは多くの地震学者が口を揃えて指摘しております。
 それらの所見を挙げてみます。
 
 3・11の大余震
 
 まず3・11の震源域の北と南と東で巨大地震が発生するという。北は青森沖、南は茨城沖、そして東は太平洋側のアウターライズ地震、それぞれマグニチュード8クラスになるという。
 
 房総半島沖
 
 また最近の国土地理院の解析によれば、房総半島沖でマグニチュード8クラスの巨大地震が発生するという。
 マグニチュードとは、地震のエネルギーの大きさを示すものです。
 
 首都圏直下
 
 さらに首都圏直下地震ですが、東大地震研によれば「震度7」の激震になるという。
 震度7というのは、気象庁が定めている震度階級の最大ですよ。ですから青空天井で、それ以上はすべて「震度7」ということです。「震度8」「震度9」というのはないのです。
 
 西日本超々巨大地震
 
 そして内開府の発表によれば、南海トラフ沿いの地震、すなわち東海・東南海・南海地震の三つは連動し、その震源域は東は静岡県から西は九州の日向灘に至り、地震規模は「マグニチュード9・1」、震度は10県が「震度7」になるという。
 この地震については、東海地震の権威といわれている石橋克彦・神戸大学名誉教授が、日本地震学会で昨年十月、次のように発表しているのです。
 「東海・東南海・南海地震が連動した場合、富士川河口断層帯やその北につながる『糸魚川静岡構造線断層帯』(糸静線断層帯)とも連動して、震源域の長さは七〇〇キロにおよび、地震規模は『マグニチュード9台』となる。震度は震源域北端の松本盆地付近でも『震度7』になる」(取意)と。
 富士川河口断層帯というのは、駿河清に注ぐ富士川河口から富士山西側を南北に走る、長さ約40キロの断層帯です。五つの活断層から成っておりますが、この中の安居山断層が総本山のすぐそばを走っている。お山に近いので、私は深くこのことを心配しております。
 また糸静線断層帯というのは、新潟県の糸魚川から長野県・静岡県を貫く、まさに日本列島を東西に分けている約一五〇キロにおよぶ断層帯です。
 つまり、こんど起きる西日本巨大地震は、西の方からいうと南海・東南海・東海、そして駿河湾から陸に上がって、富士川河口断層帯、さらに糸静線断層帯に連動する、と石橋名誉教授は言っているのであります。
 この巨大地震のマグニチュードですが、内開府の発表では「9・1」、石橋名誉教授は「9台」、また東海大学・地震予知研究センター長の長尾年恭教授は「9~9・5」と予測しております。
 文字どおり史上空前です。この数値を見れば、昨年の「3・11」の数倍の地震規模になる。まさに「西日本超々巨大地震」とも言うべきものであります。
 
 日本は潰滅状態!
 
 いいですか。東北は、福島第一原発がまだ綱渡りの危機的状況のうえ、福島第二原発、女川原発もある。また下北半島には六ヶ所村再処理工場を始め原発がいくつも建ち並んでいる。さらに茨城には東海原発がある。これらの地域を巨大地震が襲ったら、どういうことになるか。
 また、首都圏は政治・経済の中枢が集中し、人口は三千万人を超えている。この地域を「震度7」の激震が襲ったらどうなるか。
 さらに西日本超々巨大地震が南海トラフから糸静線断層帯まで一気に駆け上がったらどうなるか。
 これらの巨大地震が連発すれば、日本は潰滅状態になるに違いない。広布前夜の大罰は何と凄まじいものか。
 
 諸天の厳しき誡め
 
 これが諸天の厳しき誡めなのであります。
 「いったい、いつまで背いているのか。この国には久遠元初の自受用身・日蓮大聖人が御出現になって、大慈悲を以て三人秘法を留めおかれたではないか。なぜわからないのか、いつまで背くのか」と、これが諸天の心であるに違いない。
 地震学者は日本に何百人もいる。そして年間予算を数百億円も使って研究しているけれど、3・11の発生は誰ひとり想定していなかった。ましてこれを機に巨大地震が連発することなど、知る由もなかった。
 これこそ「仏法より事起こる」のです。まさに人力を超えた諸天の働き、大聖人の御化導を助けまいらせる諸天の働きなのであります。
 
 狂気の原発再稼働
 
 そして、この狭い日本列島には、御遺命違背と同時進行で五四基もの原発が林立してしまった。この原発は、巨大地震によって放射能を吐き続ける「魔物」に変身するのです。
 いま福島原発事故の悲惨を見て、五四基の原発はすべて運転停止した。
 ところが野田政権は、ついに大飯原発3・4号機の再稼働を決定した。これを突破口として、次々と動かす算段なのでしょうが、まことに愚かな限り、「酔えるが如く狂えるが如し」です。
 火宅にあそぶ子供には、まわりの火事が見えない。野田・仙谷・細野・枝野らには、近づく巨大地震の連発が見えないのであります。
 
 「再稼働ありき」
 
 彼らは電力会社と財界の利益を守るために、最初から「再稼働ありき」だったのです。だから昨年の3・11からわずか九ヶ月後に「収束宣言」をし、その半年後に「再稼働」を決定している。
 3・11の直後から「いったんは止めるけれどすぐ再稼働する」ということを、電力会社を中心とする財界に約束していたのです。だから野田は、昨年九月の民主党代表選に勝った翌日、まだ組閣もしてないのに、経団連本部に行って米倉会長に挨拶し、握手をしている。
 また先月の総幹部会でも申しましたが、福島原発が水素爆発した三週間後に、当時、財務大臣だった野田は、束電幹部に宛てて「何があろうともEPCO(束電)に影響がないようにする」とのメールを打っている。まさに再稼働ありきだったのです。
 
 野田首相の記者会見
 
 だから六月八日、「再稼働の必要性を国民に説明する」として行なった彼の記者会見を見てごらんなさい。ウソと詭弁と脅しだけですよ。
 
 「安全性」のウソ
 
 彼は「安全性は確保されている」などと言ったが、これがまず大ウソです。
 まやかしのストレステストも一次評価だけで、巨大地震等を想定しての二次評価は行なってない。だから震度7に耐える保証は全くない。
 そして緊急時の指揮所となる免震棟はない。放射能を除去するフィルター付きのベントもない。防潮堤もない。
 避難道路は狭いのが一本しかない。この道路は大雨が降ればすぐ崩れ、わずかの地震でも山崩れする。住民はどうやって避難するのか。
 そのうえ原子炉直下には活断層「破砕帯」があり、「地表がズレる可能性がある」と専門家が指摘している。安全委員会のあの班目春樹委員長すら、六月七日に「評価をしっかりやり直すべきだ」と言っているのに、野田は全く無視している。
 
 石油ショックのウソ
 
 また彼は「中東からの石油輸入に支障が生じたら、かっての石油ショックのようになる」と言った。
 だが現在、原発の代替として稼働している火力発電は、液化天然ガス(LNG)を燃料とするガス・コンパインドサイクルで行われているのです。石油による発電は一割にも満たない。野田首相はこの事実を知りながら、このような大ウソをついている。
 
 計画停電の脅し
 
 さらに彼は「関電における電力不足15%は極めて厳しい」と言って、「計画停電」まで持ち出した。
 これは国民に対する恫喝ですよ。関電は今年の二月二〇日に「不足電力は25%」と発表した。しかし専門家の批判を受けるや、次々と不足の数値を下げ、五月十五日にはなんと「不足分は5%」とまで訂正公表していた。
 しかるに野田首相は「15%」などとデタラメの数値を挙げ、「計画停電」まで持ち出し、「再稼働しないと大へんなことになる」と脅かしたのであります。
 
 かくて野田首相は
 
 「原発を止めたままでは日本は立ち行かぬ」「再稼働は国民生活を守るためだ」と大見得を切った。
 バカを言ってはいけない。再稼働こそ国民の命を危険に陥れ、日本を破滅させるものではないか。このように、野田首相はウソと論弁と脅しで、国民に「再稼働」を押しつけたのであります。
 
 首相のなすべき事
 
 とんでもないことですね。彼が今すぐやるべきことは、再稼働ではなく、福島の事故処理と、全原発の廃絶および核燃料の安全管理ではないか。
 いいですか。フクイチの1号機から3号機においては、急場しのぎの冷却装置がいつ冷却不能になるかわからない。
 そうなれば、再臨界あるいは水蒸気爆発が起こるかもしれない。4号機の危機的状況はもう説明の要もない。すでに世界中がこれを危惧している。
 また全国の原発は停止しているとはいえ、巨大地震に襲われれば福島と同じようなことが起こる。一日も早く核燃料を取り出し、キャスクに納めて国が安全管理をしなければいけないのです。
 
 野田こそ国賊
 
 野田首相よ、よく見よ!
 五四基すべての原発が止まっても、電力不足は少しも起こらなかったではないか。これ、ガス・コンバインドサイクル発電の力による。
 もう原発はいらないのである。
 しかるに電力会社や財界の利益を守るため、この危険きわまる原発の再稼働を強行する野田・仙谷らの所行は、まさに国家・国民を危機に陥れる犯罪的行為、これこそ国賊であると私は思うが、みなさん、どうです。(大拍手)
 
 大聖人様がお許しにならぬ
 
 原発利益共同体というのは、日本で最も強大な集団ですよ。
 その中核団体は、原発を推進するために日本の産業界が総結集した「日本原子力産業協会」(原産協会)です。さらに自民党も民主党も公明党も、原発推進に協力している。
 このような強大な力を前にして、どうして原発廃絶ができるのか。凡夫の眼にはとうてい不可能に見える。
 しかし仏法の眼から見るとき、大聖人様がお許しにならないのです。日本民族のDNAが切断され、国土が居住不能になり、日蓮大聖人の重大な御化導が妨げられる。どうしてこれを大聖人様がお許しになりましょうか。
 正本堂も大聖人様がお許しにならなかった。だから顕正会の諌暁によって消滅したのです。原発も大聖人がお許しにならない。よって必ず消滅すると私は大確信しております。
 
 順縁広布の時は下から上へ
 
 さて、先はどから述べているように、いま起きている大地動乱・巨大地震の連発こそ、恐るべき他国侵逼の先兆であります。
 この他国侵逼が事実となるとき、柱なき日本は必ず亡ぶ。この亡国を免れるには、日本の柱たる国立戒壇を建立する以外には断じてない。
 
 六千万人が熱願する時
 
 では、この国立戒壇はどのようにして立つのか。
 いいですか。順縁広布の時は、下から上に行くのです。地位もない、権力もない、カネもない。この庶民が御本尊の功徳を命で感じ、仏法のためには身命も惜しまぬ信心に立つ。この大潮流が一国を動かすとき、事は決するのであります。
 だから政治家がいかに堕落しようと、無道心の宗門僧侶がいかに国立戒壇をあざ笑い否定しようと、そんなことは関係ない。彼らに頼んで立ててもらうのではない。国立戒壇建立の大事を決するカギは、国民の総意にある。
 すなわち、全国民の過半数の六千万人が地涌の菩薩の魂にめざめ、大聖人様に南無し奉って国立戒壇を熱願するとき、必ず「勅宣・御教書」は申し下され、三大秘法抄に仰せのままの国立戒壇が、厳然と富士山天生原に屹立するのであります。
 
 熱原の法華講衆
 
 もう一度、言います。
 順縁広布の時は下から上に行くのです。本門戒壇の大御本尊の「願主」を拝してごらんなさい。王侯貴族ではない。名もなき農民の集団、熱原の法華講衆ではないか。
 大聖人様は、この法華講衆の身命も惜しまぬ信心こそ、未来事の広宣流布・国立戒壇建立の先序と思し召され、勿体なくも本門戒壇の大御本尊の「願主」とあそばされたのであります。
 されば、国立戒壇建立の時には、必ず熱原のごとき名もなき不惜身命の大集団が出現し、大聖人様の御意に叶う御奉公を、命かけて申し上げることになっているのです。
 国立戒壇を放棄した学会・宗門には「立正安国」を叫ぶ資格はもうない。
 顕正会が戦わずして、誰人が大聖人様に応え奉るのか。
 さあ、立正安国論の七月、全員が勇み立ち、隊も、区も、支区も、全組織が勝とう。長の一念で勝とう。戦いは一夜にして変わる。
 さあ、「六千万地涌の菩薩の出現」をめざして大歓喜の行進をなし、何としても大聖人様に応え奉ろうではありませんか。以上。(大拍手)
 
 
 
 

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