Blue Flower

 日蓮大聖人への恋慕渇仰が成仏に繋る

   「お慕わしい、有難い」の心で御名を唱え奉れ

   九州広布は「一万人九州大会」で決する

                 顕正新聞 2013年6月15日 (1278) 号
 
 まことに立派な会館が建ちました。
 そしてこの会館にただいま、戒壇の大御本尊の分身であられる御本尊様がお出ましになられたこと、有難さでいっぱいであります。
 先ほどから、みなさんの登壇を聞いておりましたが、九州には熱気が漲ってきた。この信心、この熱烈な気魄があれば、九州広宣流布は必ずできる。この思いが湧いてまいりました。
 
 強敵を悦ぶ信心に立て
 
 それにつけても、九州の広宣流布を妨げようとする魔障は凄まじかったですね。ことに長崎会館建設の時は尋常ではなかった。
 この中で、長崎会館の御入仏式に参加した人、どれくらいいますか。手を挙げて下さい。(はい、わかりました)
 
 長崎会館建設時の凄まじき妨害
 
 こういうことですね。
 日蓮大聖人の仏法を弘めて日本を救わんとする、日本国で唯一の清らかな仏弟子の団体・顕正会に対し「オウムのような怖い団体」「こんな団体の会館が建ったら長崎はメチャクチャになる」などとデマ宣伝し、煽動する者があって、地域住民を表に立てた大規模な反対運動があったのです。
 まず署名運動が行われた。数千人の署名が、あっというまに集まった。これを見れば、背後に大きな組織が動いていたことは、火を見るより明らかです。
 次いで市会議員が動かされ、市長までも動かされた。
 さらに、会館建設用地は銀行所有の土地を顕正会が買い取ったものですが、「銀行が顕正会に売ったことが怪しからん」ということで、地域住民たちが銀行に押しかけ「買い戻せ」と迫った。銀行というのは地域住民には弱い。さっそく銀行の部長と課長が顕正会本部を訪れ、理事長と面会して「何とか買い戻したい」と申し入れた。こんな理不尽な話はないから拒絶すると、銀行側もよくわかっている。「こんな無理な話はありませんが・・・」と困惑のていだった。結局、銀行は部長に責任をとらせ、左遷して地域住民を宥めた。
 地域住民はさらに建設会社にも圧力をかけた。ために会館の建設工事は大きく遅れた。
 まことに理不尽、狂気のいたりともいうべき反対運動でした。
 
 強敵を悦べ
 
 その中に、長崎会館の御入仏が堂々と行われたのです。
 大聖人様は「人をよくなすものは、かたうどよりも強敵」と仰せでありますが、あれから九州は伸びた。強敵がなければ、ダメなんです。ほめられてばかりではダメなんだ(大笑)。
 第六天の魔王は、顕正会こそ日蓮大聖人の真の弟子、国立戒壇の御遺命を守る唯一の集団ということを誰よりも知っている。ゆえに学会・公明党を動かし、何も知らぬ地域住民を煽動し、前進を阻もうとしたのです。
 煽動された人たちは、あとで必ず「しまった」「あのとき悪口いったので、それから罰ばかり」(笑)「知らずとはいえ、よくもあんな悪口を言ったもの」と言って謝ってくる時が来ますから、みなさん、楽しみにしていて下さい(笑)。
 しかしこの熊本会館の時は、もう全く妨害はなかったですね(笑)。だから工事もまことにスムーズ(笑)。ただ、婦人部や女子部が毎日来ては下からカメラでパチパチ撮る(爆笑)。それで建設作業員が照れちやって(爆笑)、おかげで工事がちょっと遅れた(大爆笑)。
 
 「方人よりも強敵」
 
 いいですか。「人をよくなすものは、かたうどよりも強敵」と。ですから、強敵を悦ばなければいけない。
 大聖人様は三類の強敵をお悦びになられた。私たちも弟子であれば、それを悦んで乗り越え、最後に「大聖人様、このように戦わせて頂きました」と御報告ができるよう前進していきたい。
 
 一万人九州大会を
 
 さて、この熊本会館は九州のほぼ中央に位置しており、収容人員も九州の会館の中では最大です。私はこの熊本会館を、九州の中心の法城だと思っております。
 九州に最初の会館が建ったのが大分会館、十二年前でしたね。それから長崎、宮崎、鹿児島、そしてこの熊本、明年には福岡会館が建つ。これで佐賀を除いて、九州全県に広布の法城が屹立したことになります。
 
 「九州先陣」の戦い起こせ
 
 私は日本の広宣流布の上から、九州がいかに大事かを常々、見つめております。
 いいですか。日本列島の北は東北、南は九州ですよ。この北と南で広宣流布の熱風が巻き起これば、日本の広宣流布は必ず成る。
 だから私は、東北の顕正会員に、先陣を切ることを励まし続けてまいりました。東北の同志は、この「東北先陣」の号令に、けなげに応えてくれました。
 さあ、いよいよ九州です。九州は今、時来たって熱気がたぎり、信心強き純粋な人材、地涌の流類が続々と出てきた。まことに頼もしい限りです。
 いよいよ東北と相呼応して、九州先陣の戦いを、本日から敢然と巻き起こしてほしい。しっかり頼みます。(ハイッ)
 
 九州広布を決する 「一万人九州大会」
 
 そして、前々から胸に懐いていた一万人の九州大会、いよいよやる時が来ましたね。
 いつ開催するか――。私は三年後の平成二八年、九州随一の大会場でこれを開きたいと思っております。この大会こそ、まさに九州広布を決定する出陣であります。
 いま久保婦人部長が「明年は三千を結集する」と決意を述べていたが、私は三年後には、三者合わせて一万を必ず大きく突破すると思っております。
 三年後、私はもう一度まいります。一万を超える全九州こぞっての大会、九州広布はもう絶対だという大会を、大聖人様にご照覧頂きたいのです。
 さあ、九州の男子・女子・婦人部一結して、この大会を一点に見つめ、新しい邁進を開始してほしい。こう私は強く念願しているが、みなさん、どうです。(大拍手)
 
 信心口唱こそ 「蓮祖化導の一大事」
 
 さて、広宣流布の最終段階を迎えて、いま全顕正会員の勤行が、一段と真剣さと信心の深みを増してきたこと、私は何より有難いことと思っております。
 「お慕わしい」「有難い」の恋慕渇仰の信心で、大聖人様の御名を「南無妙法蓮華経」と唱え奉る、この情感あふれる信心口唱が、いま全顕正会にみなぎって来たのであります。
 この信心口唱こそ、御本尊様の功徳を頂くただ一つの方法、我ら凡夫が仏に成らせて頂く唯一の道であります。
 ゆえに日寛上人は「蓮祖化導の一大事」と仰せられている。これこそ三大秘法の本門の題目ですね。
 
 当流行事抄の重大御指南
 
 さらに日寛上人は当流行事抄において、私たちが唱え奉る本門の題目と、御本尊と、日蓮大聖人との関係、この大事な三つの関係を、はっきりと次のごとくお示し下されている。
 「問う、我等唱え奉る所の本門の題目、其の体何物ぞや。謂く、本門の大本尊是れなり。本門の大本尊、其の体何物ぞや。謂く、蓮祖大聖人是れなり」と。
 何とも重大な御指南ですね。まさに御相承から発せられた重大な御指南であると、私は深く拝しております。
 いいですか。私たちが唱え奉る本門の題目の体とは何か。それは本門の本尊である。では、本門の本尊の体とは何か。それは実に日蓮大聖人であられる――と。
 身延派などの邪宗日蓮宗や立正佼成会・霊友会なども題目を唱えている。しかし彼らはその体を知らない。だから釈迦仏像に向って唱えたり、あるいは鬼子母神・竜神・稲荷などに向って唱えたりしている。これらの輩は、題目の杖をついて地獄に堕ちるのです。
 我等が唱え奉るお題目の体は、まさしく本門の本尊、すなわち戒壇の大御本尊様なのです。
 この日蓮大聖人の仏法上の御名が「南無妙法蓮華経」なのです。このことは、大聖人御自ら御義口伝に「されば無作の三身とは末法の法華経の行者なり。無作三身の宝号を南無妙法蓮華経と云うなり」と。
 無作の三身とは久遠元初の自受用身のこと。この無作三身とは末法の法華経の行者、すなわち日蓮大聖人の御事である。その無作三身の宝号を南無妙法蓮華経というのである――と仰せられている。
 さらに日寛上人は 「末法下種の教主日蓮大聖人は、即ち是れ本地無作の三身・南無妙法蓮華経仏なり」と。
 南無妙法蓮華経という生命の極理をお覚りになった仏様だから、日蓮大聖人を南無妙法蓮華経仏と申し上げるのです。まさに日蓮大聖人の仏法上の御名は南無妙法蓮華経であられる。
 その御名を、「お慕わしい」「有難い」との恋慕渇仰の信心で唱え奉れば、「名は必ず体にいたる徳あり」で、直ちに体である御本尊・日蓮大聖人に通じて、我ら凡夫が御本尊・大聖人様と一体になり、凡夫が仏に成らせて頂けるのであります。
 
 仏様が懐まれる
 
 このことを大聖人様はわかり易く 「南無妙法蓮華経と心に信じぬれば、心を宿として釈迦仏懐まれ給う」とお教え下さる。
 釈迦仏とは本因妙の教主釈尊のこと、すなわち日蓮大聖人の御事です。日蓮大聖人様が、私たちの心に宿って下さるのです。その宿って下さった仏様がだんだんだんだん成長し、ついに私たちが一生成仏を遂げることができる。
 しかし、未活動になってしまったら、宿った仏様は育たない。また大聖人様に背いて退転すれば流産してしまう。だから怠けずに、恋慕渇仰の信心口唱に励まなければいけないのです。
 
 「恋慕渇仰」について
 
 さて、きょうは、この「恋慕渇仰」ということについて、もう少し詳しく申します。
 まず恋慕渇仰という言葉ですが、これは本来、仏法から出ているのです。三千年前の法華経の寿量品の中にあるのです。
 恋慕とは仏様を恋い慕うこと。渇仰とは、喉がカラカラに渇いたときに水を求めるように仏様を仰ぎ慕うこと。これが恋慕渇仰の本来の意味ですね。
 ところが、今は恋慕というと色恋沙汰だけに用いられる。「横恋慕」とか。
 岸恵子が最近「わりなき恋」などという自伝小説を書いた。売れてるかどうかは知りませんが(笑)、彼女は昭和六年生まれで私と同い年です。「いい年して、そんな本、書くんじゃない」と言いたくなるんですが(大笑)。
 それはともかく、恋慕といえば色恋沙汰だけと世間では思っているが、本来は仏法の言葉なのです。
 
 恋慕渇仰こそ 信心の究極の姿
 
 寿量品の長行には 「心懐恋慕・渇仰於仏・便種善根」(心に恋慕を懐き、仏を渇仰して、便ち善根を種ゆべし)とある。仏様を恋慕渇仰することによって善根が種えられる、成仏の種が植えられると説かれている。
 また自我偈には 「咸皆懐恋慕・而生渇仰心」(咸く皆恋慕を懐いて、渇仰の心を生ず)とある。
 これは広宣流布の時の姿ですよ。国中の人々がことごとく皆、日蓮大聖人に恋慕を懐いて渇仰の心を生ずると。そして一国こぞって 「一心欲見仏・不自惜身命」の信心に立ったとき、戒壇の大御本尊は国立戒壇に御出ましになる、という深義が説かれているのです。
 このように、恋慕渇仰というのは、まさに信心の究極の姿です。仏様を恋慕すれば成仏につながるのであります。
 ですから大聖人様は、佐渡の千日尼御前・国府尼御前の二人に、身延の山から送られたお手紙の中で、こう仰せられている。 「日蓮をこいしくをはしせば、常に出ずる日、ゆうべにいづる月ををがませ給え。いつとなく日月にかげをうかぶる身なり」と。
 この御文を、いま広布前夜の私たちの立場で拝すれば 大聖人様を恋いしく思うならば、富士大石寺にまします戒壇の大御本尊様を遥拝し奉れ ―― ということになる。
 千日尼御前を始めとして御在世の方々は、皆、理屈ぬきに大聖人様を恋慕渇仰し奉っていた。だから一生成仏が叶ったのであります。
 
 恋慕渇仰とは 「お慕しい、有難い」
 
 この恋慕渇仰の信心を一言で表わせば、まさしく「お慕わしい」「有難い」になるでしょう。だから私は、「お慕わしい」「有難い」との思いを以て、大聖人様の御名を南無妙法蓮華経と唱え奉れ ―― と言うのであります。
 この恋慕渇仰が成仏につながるのです。凡夫には「一念三千」といわれても、なかなか理解できない。ゆえに大聖人様は十章抄に 「但一向に南無妙法蓮華経ととなえさすべし。名は必ず体にいたる徳あり」と仰せられているのです。
 一念三千の深い哲理がわからなければ成仏できないのではない。ただ恋慕渇仰して南無妙法蓮華経と唱え奉れば、直ちに大聖人様に通ずるのです。私も頭が悪いから「一念三千の観」を先とせず、ただ「有難い」「お慕わしい」だけの信心で進んでいるのです。
 
 悪人を信ずれば悪道に堕す
 
 このように、仏様への恋慕は成仏につながる。しかし恋慕にも善悪がある。
 たとえば悪い男、インチキ男に恋慕してしまったら、身の破滅、一生を棒に振ることもある。悪いのは男だけじゃない、女のほうだって悪いのはいくらでもいる(大笑)。そういうのに引っかかると、男もたいへんなことになる(大笑)。結婚詐欺で中年男を手玉に取ったのがいましたね。数千万も騙し取られた男もいた。
 心がフラフラしていると、簡単に悪人に騙されるのです。出会い系サイトなどで、相手の顔もわからないのに心が惹かれ、ノコノコ出かけて、犯罪に巻き込まれることもある。
 
 恐るべきは悪智識
 
 しかし、世間の悪人に騙されるのはまだいい。最も恐ろしいのは邪教の坊主に騙されることです。世間の悪人に騙されても悪道には堕ちないが、邪法の悪人に騙されれば必ず三悪道に堕ちる。
 ゆえに立正安国論には涅槃経を引いて、こう仰せられている。「菩薩、悪象等に於ては心に恐怖すること無かれ、悪知識に於ては怖畏の心を生ぜよ。悪象の為に殺されては三趣に至らず、悪友の為に殺されては必ず三趣に至る
 ―― 我が弟子の菩薩たちよ。狂暴な象などは恐れるに足らないが、悪智識(邪法を勧めて人を悪道に堕とす者)に対しては、恐いという心を起こしなさい。たとえ悪象に殺されても三趣(地獄・餓鬼・畜生)に堕ちることはないが、悪智識に殺されれば必ず三悪道に堕ちるのである ―― と。
 
 邪僧はカネと名利
 
 今の世の中でいえば、真言密教の池口惠観などは、誰にもわかる悪智識ですね。祈祷などで、迷っている人々をだまし、カネと名利を求めている。池口に限らず、邪教の坊主はすべて同じです。彼らは人々をたぶらかし、求めるところはカネと名利だけなのです。
 池口恵観の肩書き見てごらんなさい。「○○大学客員教授」というのが十数もある。阿含宗の桐山などもそうですね。名誉教授がいくつも付いている。もっとも池田大作の名誉教授・三百数十にはとうてい及ばないが(笑)。
 このように、成仏を願うよりは世俗の名利、そしてカネ、これが誑かしをする者の共通の姿であります。
 池口恵観などは、総理大臣・安倍晋三まで祈祷で誑かしてしまった。先ほど鹿児島の婦人部の山元組長が発表してましたが、聞いていて「あーよかったなー」と思った。ウィンクまでされて(大爆笑)。危ないところ、本当に(大爆笑)。
 その人がいま顕正会で体験発表している、池口が聞いたら驚くでしょう(大爆笑)。悪いことはできないもんだと(爆笑)。顕正会員にだけは絶対、触っちやいけない(爆笑)。
 
 顕正会女子部は けなげで強い
 
 先月の総幹部会でも女子部の総班長が発表しておりましたね。電車の中で痴漢をされた。その者を捕まえたら、なんと神奈川県警の警部補だったと。この警部補、とうとう辞職しましたね。新聞に出ていたそうです。
 私が驚いたのは、その女子部総班長のけなげさ、強さですよ。ふつうだったら、痴漢されたら身体が凍りついてしまうでしょうが、相手が逃げて降りようとするのを、襟首つかんで(爆笑)、放さずに一緒に降りた(笑)。そしてホームで大声で「痴漢です」と叫んだという(笑)。
 襟髪つかんで捕まえるなんて、ふつうじゃできない(笑)。なぜできたか。彼女は女子雷門会で(大爆笑)、和太鼓叩いて腕を鍛えていた(大爆笑)。またどうして大きな声で「痴漢」と叫べたかというと、女子コーラスで喉を鍛えていたと(大爆笑)。
 今回のことで、神奈川県警でも訓辞するでしょう。顕正会の女子部には手を出すなと(爆笑)。
 
 元品の無明が抵抗
 
 それはさておき、凡夫は悪人には簡単に騙されるのです。
 ところが「日蓮大聖人を信じなさい」と折伏されても、「まだ信ずる気にはなりません」などと抵抗する。これは、誰の生命にも「元品の無明」という根本の迷い、根本の煩悩がそなわっているからです。この元品の無明が、本仏・本法を耳にすると抵抗するのです。これを打ち破っていくのが折伏なのであります。
 もう広宣流布は近い。やがてすべての人々が目ざめてくる。
 
 日蓮大聖人こそ全人類の主師親
 
 もう杖・柱と頼むのは日蓮大聖人だけ、恋慕渇仰し奉るはただ日蓮大聖人御一人と、すべての日本人がめざめる時が来るのです。
 そうでしょ。日蓮大聖人こそ、全日本人・全人類の、主君であり、師匠であり、父母であられるのです。
 
 主徳とは
 
 では、主の徳とはどういうものか。
 あの竜の口の絶大威力を見てごらんなさい。国家権力が頸を切らんとして切れず、かえって兵士たちがひれ伏してしまったではないか。このような御方が世界のどこに存在しますか。
 平左衛門はこの大聖人を憎んで、御頸を刎ねんとした。だが、御頸は刎ねて刎ねられず、日本の柱は倒して倒されず。よって大蒙古の二度の責めにも、日本は亡んで亡びずだったのです。
 まさに日蓮大聖人がましませばこそ、日本は亡びなかったのです。このように絶大威徳を以て、日本を、全人類を、守護して下さる。この大恩徳を主徳というのであります。
 
 師徳とは
 
 次に師徳とはどういうものか。
 透徹の大智恵を以て一代聖教の淵底を究め、諸宗の邪義を見抜かれ、唯一の成仏の大法たる文底深秘の大法をお覚りになって私たちに教えて下さった。この教導の徳を師匠の徳という。
 
 親徳とは
 
 また親の徳、父母の徳とはどういうものか。
 流罪・死罪の大難を耐え忍ばれて、一切衆生に「南無妙法蓮華経と唱えよ」とお勧め下された大慈大悲こそ親の徳であられる。
 大聖人様は骨まで凍る佐渡の冬を、何と三度も耐え忍ばれたのです。そして「母の赤子の口に乳を入れんとはげむ慈悲」を以て、私たちに「南無妙法蓮華経と唱えよ」とお勧め下さった。
 これは、何としても一切衆生を成仏せしめんとのお慈悲以外にない。この大慈大悲を親の徳と申し上げるのです。
 
 この主・師・親の大恩徳がわかると、勤行の時の観念文において「末法下種の主師親・大慈大悲、南無日蓮大聖人」と観念申し上げ、御報恩謝徳する意味が、よーくわかりますね。
 この大聖人様の絶大威徳・大恩徳を全日本人に教え知らせるのが、我が顕正会の責務であり、使命なのであります。
 さあ九州こそ、列島の南からその先陣を切ってほしい。しっかり頼みます。(ハイッ)
 
 広布前夜の大罰刻々と
 
 もう広宣流布は近い。
 これから日本は、加速度をつけて八方塞がりになっていくから、仏法の眼でよーく見ててほしい。これ日蓮大聖人に背き続けるゆえであります。
 
 アベノミクス、必ず崩壊
 
 まずアベノミクスですが、経済学者がいろいろ難しいことを言っておりますが、これが破綻することは、常識で考えればよくわかるのです。
 いいですか。日本には一千兆円もの、返済不能といわれる大借金があるのです。このままでは、国家が破産する。そこで本来ならば、全国民が必死になってこの借金を返していかなければいけないのに、借金は減るどころか、毎年、増えているのが現状です。
 ところが安倍首相は、この大借金の上に、さらに無制限の借金を作って、そのカネを市中にバラ撒こうとしている。これが黒田日銀の「異次元の金融緩和」というものです。こんなことで日本経済が立ち直るなら、誰でもやっているでしょう。日銀前総裁の白川さんがこんな無謀なことをしなかったのも、財政破綻、国家破産を恐れるからですよ。
 政府が「デフレ脱却」の名分で、日銀にどんどんお札を刷らせて市中にバラ撒いたらどうなるか。まず株が上がる。マスコミはこれを囃(はや)すから、景気がよくなったように見える。内閣の支持率も上がる。安倍首相の狙いはここにある。

 しかし実体経済は少しも改善されてないから、やがて株は暴落する。もっと深刻なことは、通貨の価値が減って円安が止まらなくなることです。今はみな「円安、円安」といって喜んでいるが、そのうちに円安は止めように止まらなくなる。
 日銀が無制限にお札を刷れば、通貨の価値が減るのだから、そうなるのは当り前。すなわち国民を苦しめる大インフレが起きてくるのです。
 同時に、日本財政への信認が失われる。世界中が、日本はもう借金を返済することができないのでは、と見たら、「今のうちに円を売ってドルに」「日本国債を売って米国債を買っておこう」ということになる。国内の資産は海外逃避し、海外の投機筋も「日本売り」を一斉に仕掛けてくる。
 かくて、円も国債も株も大暴落し、ハイパーインフレとなって、国民が地獄の苦しみを受けるのです。
 だが、ハイパーインフレになれば、政府の一千兆円の大借金は目減りする、チャラになる。不人気な増税などしなくとも、自動的に国民に大借金を背負わせることができる。もしこれを承知のうえで無謀な金融緩和をやったのだとしたら、安倍晋三・黒田東彦は大悪人ということになる。
 いずれにしても、アベノミクスは国家破産を早める大悪政であります。
 
 TPPで日本を売り渡す
 
 そしてTPPは、何とごまかそうとも「すべての関税、非関税障壁の撤廃をめざしている」ものであって、その交渉内容は、国民はもちろん国会議員にすら一切知らされてない。その中で安倍政権は米国に求められるまま、譲歩に譲歩を重ねて日本を売り渡さんとしているのです。
 TPPというのは、米国の多国籍企業が日本に進出して利益を得るために、アメリカの制度やルールを日本に強要するところにその本質がある。
 その強要の道具が、ISD条項ですよ。日本に進出してきた米国の企業が、日本のこういう法律が、ルールが、仕来りが、自分たちの儲けの邪魔になると思えば、日本政府を訴えることができるのです。日本の主権が犯される。だから恐いのです。
 まさにTPPは、米国大企業が日本を経済植民地にするための罠なのであります。
 
 巨大地震の連発
 
 さらに、首都圏と南海トラフの二大地震は、いまヒタヒタと迫りつつある。もしこの二つの巨大地震が発生したら、それだけで日本は潰滅してしまうのです。
 そして、3・11に始まったこれら地震の連発を仏法の眼で見るならば、これこそ恐るべき他国侵逼の前相、同時に広宣流布の大瑞なのであります。
 
 侵略の触手 沖縄へ伸びる
 
 すでに中国政府は四月二六日、公式に「尖閣諸島は中国の核心的利益」と明言した。「核心的利益」とは、「いかなる代償を払っても絶対に譲歩せずに守る国家利益」すなわち「武力行使も辞さない」ということです。
 私は四月二八日の立宗御報恩勤行会において「この次は、沖縄を核心的利益と言い出すに違いない」と述べましたが、中国共産党の機関紙・人民日報は五月八日、「沖縄県の帰属は歴史上の懸案であり、未解決の問題だ」とする論文を掲載した。
 これに対し、菅官房長官が翌九日、「(論文が)中国政府の立場であるならば、断固として受け入れられない」と抗議した。
 ところが同日、中国外務省の華春瑩報道菅は「申し入れや抗議は受け入れることができない」と反論した。中国のこの一連の動きは、まさしく沖縄を「中国の核心的利益」とする伏線であります。

 で、始末に悪いことは、いま沖縄県内では「琉球独立運動」というのが起きており、これを中国が煽っているのです。これはやがて沖縄の自界叛逆となる。何ともいやですね。そのうえで、武力を背景に「沖縄は核心的利益」と言われたら、その脅威は無人の尖閣諸島の比ではない。
 そしてついには、いよいよ「日本列島こそ中国の核心的利益である」などと言い出す時が来る。まもなく対馬にも中国人がどんどん増えてくるから見ててごらんなさい。彼らは土地を買い漁って地主となり、さらに地方参政権も要求する。もしそれを得れば、対馬の市長が中国人になってしまうかもしれない。
 こうして着々と橋頭堡が築かれ、ついにはいよいよ日本本土が侵略されるのであります。
 
 日蓮大聖人ただ御一人 日本をお救い下さる
 
 この恐るべき他国侵逼から日本をお救い下さる仏様は 「我日本の柱とならむ・・・等と誓いし願やぶるべからず」と御誓願あそばされた、日蓮大聖人ただ御一人であられる。
 顕正会は諸天の慟きと呼応して、何としても日蓮大聖人のこの絶大威徳・大恩徳を、全日本人に教え知らしめなければならない。日本の亡びる前に、他国侵逼の始まる前に、何としても国立戒壇の鍵たる六千万の地涌出現を成し遂げなければならない。
 大聖人様の御力によって、このことは必ず成る。
 さあ、九州の皆さんこそ、この戦いの先陣を切ってほしい。全九州の人々に恋慕渇仰のお題目を唱えさせてほしい。
 しっかり頼みます。(ハイッ)以上。(大拍手)
 
 
 
 
 
 
 
 
     
 

ゲスト1人 と メンバー0人 がオンラインです