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  日本国ついに国家存亡の危機に直面

    中国の核 米全土を制す、安保解消も

    二〇年代を見据え 全顕正会が出陣

            顕正新聞 平成26年10月5日(1322)号
 
 きょうの総幹部会は、歴史的な五万男子部大会の大感動がたぎる、まことに熱烈な幹部会でありました。

  顕正会発足以来最重要の集会
 
 このたびの男子部大会、私は、顕正会発足以来の最も重大な集会であったと思っております。
 そのわけは、ついに日本が国家存亡の危機に直面しているということが、この八月にわかった。その翌月に開催された男子部大会であったからであります。
 私は前々から、二〇二〇年代こそ広宣流布の決戦場であると見据えておりました。ゆえにその出陣として、一昨年に二万人婦人部大会を、昨年は三万五千女子部大会を、そして本年、五万男子部大会を開催したのであります。
 その中で、日本の危機は歳を逐うごとに深刻になり、「国難元年」と名づけた本年、ついに日本の存立を根底から揺るがす事態になってきた。この時、三者出陣の締めくくりとしての男子部大会が開催されたのであります。
 
  全顕正会の出陣
 
 ゆえに今回の男子部大会は、全顕正会の出陣でもある。よって十月に開催される男子部大会ビデオ放映には、全顕正会員が参加してほしいと、私は強く念願しております。
 

  「地涌の菩薩」について

 
 さて、三者の大会のいずれにおいても、私は「地涌の菩薩」について説明をいたしました。地涌の菩薩でなければとうてい広宣流布の御奉公はできない。何としても全顕正会員が地涌の菩薩の魂にめざめてほしいと願うゆえでありました。
 地涌の菩薩とは、一言でいえば下種の御本仏・日蓮大聖人に率いられた、六万恒河沙といわれるおびただしい数の菩薩集団であります。
 
  釈迦仏の重大な予言・証明
 
 釈迦仏はこの地涌の菩薩の存在を、法華経本門の涌出品において始めて示されたのです。
 すなわち、釈尊の弟子たる迹化の菩薩たちが一同に末法の弘通を誓願したのに対して、釈尊は「止みね、善男子」の一言でこれを止どめ、大地の底よりはるばると、上行菩薩が率いる無量の菩薩の集団を召し出だし、「この地涌の菩薩が末法に南無妙法蓮華経の大法を弘通するのである」と宣言されたのであります。 この上行菩薩こそ、実に久遠元初の自受用身の垂迹・仮りの姿で、末法には久遠元初の本のままの御姿で出現される。その御方こそ日蓮大聖人であられる。
 
  弥勒すら識らず
 
 釈迦仏の弟子の中で最高位の菩薩は誰かというと、「補処(ふしょ)の菩薩」といわれる弥勒(みろく)ですが、この弥勒ですら、大地より涌現したおびただしい数の地涌の菩薩を見て、「我常に諸国に遊べども、未だ曽て是の事を見ず、我此の衆の中において、乃し一人をも識らず」(涌出品)と述べている。
 釈尊の熟脱仏法においてはすべてを知る弥勒といえども、下種仏法は「未だ見ず、未だ聞かず」の世界だったのです。ここに釈尊は仏力を以て、下種の御本仏とその眷属たる無数の地涌の菩薩の存在を、霊山一会の大衆に見せしめたのであります。
 
   熟脱仏法から下種仏法ヘ
 
 このことは、釈迦仏の熟脱仏法から日蓮大聖人の下種の仏法への、一大転換を示されたもの。すなわち日蓮大聖人の末法出現を予言・証明されたものです。
 この予言・証明に照らされて、日蓮大聖人は末法に出現あそばされたのであります。
 
  諸法実相抄の御教示
 
 そして大聖人様が御出現になれば、眷属たる地涌の菩薩も続々と出現する。この姿を大聖人様は諸法実相抄において「末法にして妙法蓮華経の五字を弘めん者は、男女はきらふべからず、皆地涌の菩薩の出現に非ずんば唱へがたき題目なり。日蓮一人はじめは南無妙法蓮華経と唱えしが、二人・三人・百人と次第に唱え伝うるなり」と。
 末法において、日蓮大聖人を信じて南無妙法蓮華経と唱え、人にもこれを勧める者は、男女の別はない、みな地涌の菩薩である。地涌の菩薩でなくて、どうしてこのお題目を唱えることができようか――と仰せられる。
 次いで「未来も又しかるべし。是れあに地涌の義に非ずや。剰え広宣流布の時は、日本一同に南無妙法蓮華経と唱えん事は、大地を的とするなるべし」
 未来もまた御在世と同じように、日蓮大聖人を信じて南無妙法蓮華経と唱え奉る者が続々と出てくる。この姿こそ地涌の菩薩の出現ではないか――と。ことに広宣流布の時には、無数の地涌の菩薩が出現して、ついには日本一同が南無妙法蓮華経と唱えることは、大地を的とするところである――と断言あそばされているのであります。
 いま私たちは、まさしくこの広宣流布の最終段階に生まれ合わせているのです。だから、一段と強き地涌の菩薩の自覚に立たねばなりません。
 
  地涌の菩薩の資格
 
 男子部大会で私は改めて、地涌の菩薩の自覚と在るべき姿について、次のように申しました。
 地涌の菩薩ならば、使命のない者は一人もない。地涌の菩薩ならば、踏まれても叩かれても退転しない。地涌の菩薩ならば、悪口を言われても怒らない。逆縁が続いてもへこたれない。地涌の菩薩ならば、世間の濁りに染まらない。世間が濁れば濁るほど、国が危うくなればなるほど「早く広宣流布しなければ」との決意に立つ――と。この四つの姿を挙げました。
 もうすでにギリギリの広布最終段階であります。いよいよ全顕正会員が地涌の菩薩の命に生き、大聖人様に応え奉りたい。顕正会員こそ、日蓮大聖人の大慈大悲と絶大威徳を、全日本人に教えていかねばならぬのであります。
 

  国家存亡の危機を見つめよ

 
 さて「日本はいま国家存亡の危機に直面している」と申しましたが、それはどういうことかといえば― 中国の核兵器の能力は、ついに今やアメリカ全土に対して先制攻撃能力と報復能力を併せ持つにいたった。その結果、アメリカは日本をもう守ることができなくなった。場合によっては、日米安全保障条約の解消すらあり得る事態になって来た――ということであります。
 
  「属国的平和」持続不可能に
 
 いいですか。戦後七〇年にわたる日本の平和は、アメリカの保護による仮初めの平和、言い替えれば「属国的平和」だったのです。
 アメリカの占領政策の目的というのは日本を弱体化するところにあった。それは、アメリカが日本に与えた日本国憲法の第九条に「戦争放棄」「交戦権否認」「武力不保持」の規定となって表われております。しかしこれでは他国から侵略されたら国が存立できない。そこで日米安全保障条約が結ばれ、アメリカが日本を守り、日本は基地を提供するということになった。
 かくて日本は、最も大事な国家の防衛をアメリカに委ねて、ヌクヌクとカネ儲けだけに専念する国になったのであります。
 
  中国の国家目標
 
 ところが今、中国の台頭、アメリカの衰退という地殻変動が起きてきた。中国は共産党独裁の極めて侵略性の強い国、まさに修羅界の国であります。
 その国家目標は「二〇二〇年代にアジアから米国勢力を駆逐し、大中華帝国を築いてアジアに君臨する」というものです。
 しかしアメリカは強大な核戦力を持っている。このアメリカをアジアから追い出すには、どうしてもアメリカを凌駕する核戦力を持たねばならない。ここに追いつけ・追い越せとの、国家の総力を挙げての核開発が一九五五年から開始されたのです。
 かくて一九七〇年には、米国には届かないけれども、日本を攻撃し得る中距離弾道弾を完成した。この年が昭和四五年で、まさに正本堂の上棟式が行われた年です。その年以来、日本は中国の核の標的になっていたのであります。
 
  「日本解放綱領」
 
 ついでに言えば、その二年後の正本堂落成の年には、中国共産党は「日本解放綱領」という秘密文書を作成し、革命工作員に配布していた。これは日本を支配するための「対日工作要綱」ともいうべきものです。
 その第一項の「基本戦略」においては、「日本が現在保有している国力のすべてを中国共産党の支配下におき、中国共産党の世界解放戦に奉仕せしむる」と記されている。そして解放工作は三段階を経て達成するとして、「第一期工作の目標」を「国交正常化」と定めている。これは一九七二年(昭和四七年)にすでに達成されている。
 ついで「第二期工作の目標」としては「民主連合政府の形成」と示している。すなわち中国の息のかかった傀儡(かいらい)政権を作るということです。
 さらに「第三期工作の目標」として、「日本人民民主共和国の樹立」を謳(うた)っている。これは、日本を中国の属領にするということです。このとき「天皇を処刑」するとも書いてある。
 「第一期工作の目標」である「国交正常化」では、毛沢東・周恩来は創価学会の池田大作に狙いを付けて、これを遂行している。すなわち有吉佐和子という有名な女流作家を通じて池田大作にわたりを付け、日中友好を働きかけた。
 名利の強い池田大作は有頂天になって、公明党の竹人に命じて国交交渉を進めさせ、田中角栄総理大臣を動かして「日中国交正常化」を実現させた。まさに中国の術中にはまったのです。周恩来の掌で踊らされたということであります。
 そしてこの国交正常化後、日本からODAの名目で莫大なカネが中国に流れ、中国の核開発が一段とスピードアップした。まさに日本の首を絞める縄を、日本が作ってやったということです。これ、御遺命違背が自然と亡国の道を開いた姿であります。
 
  中国の核ついに米国全土を制す
 
 中国の核開発は瞬時の休みもなく続けられ、一九九〇年代の中ごろには、アメリカの西海岸・ロサンゼルスにまで届く東風31(DF31)という高性能の大陸間弾道ミサイル(ICBM)を開発するに至った。
 しかし中国はこれに満足せず、さらに米国全土を射程に収める新型の大陸間弾道ミサイルの開発を進めていた。それが東風41(DF41)であります。
 この東風41については、数年前から世界各国がその開発情報を追っていた。その中で米国防総省は、本年六月に発表した「中国の軍事行動に関する年次報告書」において、東風41の性能を分析したうえで「米国の安全保障上の重大な脅威」との見解を示しておりました。そしてついに本年八月二日、中国政府機関の公式サイト上で、東風41の存在が明らかにされたのです。
 私は男子部大会の直前にこれが発表されたこと、不思議に思っております。
 この東風41は、米国全土を射程に収める多弾頭型であります。すなわち一基に最大一〇個の核弾頭を搭載することが可能で、それぞれの核弾頭が個別の目標を攻撃できるから、たった一基で、数千万人を一挙に殺害することができる。また対応速度が速いので、アメリカのミサイル防衛システムを破ることができる。これで中国はアメリカに対し、先制攻撃能力を持ったのです。
 さらに米国誌総省の年次報告書には、「中国は潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)の『巨浪2』(JL2)が運用段階に入った」とも明記されている。これはアメリカに対する報復能力をも併せ持ったということです。これで決定的になったのです。
 
  米の「核の傘」はない
 
 アメリカはもう中国に手出しができなくなった。もし全面戦争になったら、ワシントン、ニューヨーク、ロサンゼルス等の巨大都市が一挙に潰滅してしまう。
 独裁国家・中国なら人民の犠牲を厭わぬが、民主主義のアメリカはこの犠牲に耐えられない。したがって日本を守る「核の傘」はもうなくなったのであります。
 
  安保条約の解消も
 
 アメリカは、中国と争って日本を守ることが国益にならないと判断すれば、日本を見捨てる。日米安全保障条約の解消もあり得るのです。日本の人々は「安保条約解消などあり得ない」とナイーブに思い込んでいる。しかし国際政治というのはそんな甘いものではないのです。
 日米安全保障条約は全十条から成っているが、最後の第十条を見てごらんなさい。「この条約が十年間効力を存続した後は、いずれの締約国も、他方の締約国に対し、この条約を終了させる意志を通告することができる。その場合には、この条約は、そのような通告が行われた後、一年で終了する」とある。
 つまり条約が締結されて十年経った以後においては、もし一方がこの条約をやめたくなったら、その意志を相手方に通告するだけでよい。通告したのち一年後には自動的に条約は終了する――ということです。 初めからこういうことが仕組まれていたのです。
 夫婦の離婚よりずっと簡単でしょ(大笑)。離婚はそう簡単にはできない(笑)。一方が「いやになった」と言ったって、相手が同意しなければ成立しない。どうしても離婚したければ、裁判ということになる。
 しかし安保条約は、一方的な通告書だけで事は終わるのです。もしこれが事実になったら、全日本人は大地が割れたように驚くでしょうね。しかしこれが、国益だけを求めて動く国際政治の現実なのであります。
 
  火宅にあそぶ子のたわごと
 
 日本国内では「第九条さえ守っていれば日本は平和」とか、「集団的自衛権行使でアメリカに守ってもらう」などの論議で国論が二分しているが、そのどちらも、アメリカを頼っているということにおいては共通なのです。
 今、その大前提が崩れんとしているのです。だから私はこれらの論議を「火宅にあそぶ子供たちのたわごと」と言っているのです。もうアメリカは助けてくれない。日本はすでに丸裸で中国の核に晒されているのであります。
 
  亡国を見つめよ
 
 二〇二一年は中国共産党創立百周年に当る。この年をめざして、いま中国は台湾を併合しようとしている。
 もし台湾が併合されたら、日本への海上輸送路いわゆるシーレーンは封鎖される。食料も燃料も資源も入ってこなくなって来る。日本は兵糧攻めとなる。そのうえで、核ミサイルで東京はじめ全都市を、さらに全原発を攻撃すると恫喝(どうかつ)されたら、日本はこれに立ち向えるか。
 もし屈伏すれば、日本はウィグル、チベットのように、中国の属領になってしまう。漢民族は直ちに一億人、二億人と移住してきて、日本はあっというまに漢民族の国になってしまう。事実、ウィグルにおいては、一九四九年には漢民族は二十二万人しかいなかったのに、今や八四〇万人へとふくれあがっている。いつのまにかウィグルが漢民族の国になってしまったのです。同じことが日本においても起こる。
 そして日本の国力のすべては中国共産党の支配下に置かれ、中国に奉仕する国になってしまう。これが亡国であります。
 
  「仏法より事起こる」
 
 どうして、このようなことになって来たのか。すべては「仏法より事起こる」のであります。
 いいですか。日本は日蓮大聖人を二度も流罪し、あろうことか御頸まで刎ね奉らんとした。久遠元初の自受用身、大慈大悲の大聖人様を、邪宗の坊主どもの煽動を受けたとはいえ、二度まで流罪し、御頸を刎ね奉らんとしたのです。
 大聖人様に絶大威徳ましますゆえに、御頸刎ねられず威然であられたが、この大罪は消えない。しかも今にいたるまで背き続け、加えて門下は御遺命に背いている。ここに今、究極の大罰が、現われて来たのであります。
 
  お救い下さるは日蓮大聖人御一人
 
 よって、いかなる方策、いかなる祈りも虚しい。ただ日蓮大聖人に心から帰依し奉り、その大慈大悲と絶大威徳にすがってお救い頂く以外に、のがれる術は断じてない。
 ゆえに聖人知三世事、本抄は文永十一年十月の第一回蒙古襲来の翌月に認められた御書ですが、こう仰せられている。「設い万祈を作すとも、日蓮を用いざれば、必ず此の国、今の壱岐・対馬の如くならん」と。
 また下種本仏成道御書には「日蓮によりて日本国の有無はあるべし」との重大な仰せがある。
 さらに新尼抄には「一閻浮提の人々各々甲冑をきて弓杖を手ににぎらむ時、諸仏・諸菩薩・諸大善神等の御力の及ばせ給わざらん時、諸人皆死して無間地獄に堕つること雨のごとくしげからん時、此の五字の大曼荼羅を身に帯し心に存せば、諸王は国を扶け、万民は難をのがれん」と仰せ下さる。
 もう、日蓮大聖人に絶対帰依し奉る以外に、日本が救われる道は断じてない。さもなければ日本は亡びる。
 
  二百万こそ広布のカギ
 
 そして今、この濁悪の日本国において、日蓮大聖人の大慈大悲と絶大威徳を全日本人に教えるのは、御遺命を守り奉った顕正会以外には、あるべくもない。
 御遺命のゆえに解散処分を受けた顕正会は、大聖人様の御守護により、いま一六七万までの死身弘法を成し遂げた。
 二〇年代を見据えた二百万こそ、まさに広宣流布のカギであります。この二百万達成について、私は男子部大会において「あと五年で、これを成し遂げたい。国難六年に当る五年後の二〇一九年までにこれを成し遂げ、その翌年から、広布の決戦場たる二〇年代に突入し、いよいよ大聖人御馬前の御奉公を貫きたい」と述べた。
 さあ、全顕正会で猛進したい。九・十・十一月こそ、その初陣であります。
 一人ひとりが大聖人様の分身として、御本仏の御意のままに、日本を救う戦いに猛進しようではありませんか。以上。(大拍手)
 
 

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