日蓮大聖人の絶大威徳 全日本人に教えん
広宣流布に戦う資格は顕正会以外にない
フクイチ4号機の危機を世界が注目!!
本年の初陣たる二月・三月・四月の法戦、先ほど発表のごとく、誓願を大きく上回わる二万〇二六六名の大折伏が成し遂げられました。
まことに凄い弘通ですね。これ、全顕正会員の大信力の賜(たまもの)、皆さんの涙の出るような赤誠の賜であります。
濁悪の日本国に、日蓮大聖人の難信難解の三大秘法がしんしんと広まりゆくこの力強さ、広宣流布の近きを思えば、胸躍り、ただ有難さが込み上げてまいります。
広布に戦う資格は顕正会のみ
いま私は、深く思い、そして決意しております。
それは もう広宣流布に戦う資格は、顕正会以外にはない――ということであります。
学会・宗門ともに大事の御遺命に背く
学会と宗門は、ともに御遺命に背いてしまった。国立戒壇を抹殺するために偽戒壇・正本堂まで建ててしまったのです。そして顕正会の諌暁によって正本堂が崩壊したのちも、今に至るまで国立戒壇だけはなお否定し続けている。
大聖人様の御遺命に背いて、どうして広宣流布に戦う資格がありましょうか。だから彼らの活動を見れば、学会は選挙の票集めだけですよ。大聖人様とは全く関係がない。また宗門は、僧侶の生活維持のため檀家作りをしているだけ。これも広宣流布とは全く関係ない。
一方、宗門は法華講員に登山を強要し、戒壇の大御本尊を御開扉料稼ぎの道具としている。まことに恐れ多いかぎりであります。
厳たる御命令拝す
顕正会は御遺命のゆえに理不尽な解散処分を受けるとも、戒壇の大御本尊を恋慕渇仰する信心はいよいよ清らかに堅く、一筋に広宣流布を見つめて死身弘法に身を呈している。
そして今、大聖人様の御守護により、ついに日本国を独走する一五三万の仏弟子の大集団とならせて頂いた。この厳然たる事実に、大聖人様の厳たる御命令を私は感じております。顕正会が応え奉らずに、誰人が広宣流布の御奉公をするのか。
さあ、全顕正会員、信心の耳で大聖人様の御命令を聞き奉り、身命も惜しまず敢然と立とうではありませんか。(大拍手)
未活動の人々続々立つ
迎える五月は、機関紙推進とともに、未活動の人たちに信心を打ち込み、広布の戦列に加えていきたい。「原発全廃特集号」また「原発廃絶特集号」の感激を共に語り合い、地涌の菩薩の魂にめざめさせてほしいのです。
すでに未活動の人々が、どの組織においても大勢立ちつつあるを聞き、私は嬉しい。その動きをこの五月、一段と加速していきたいのであります。
こちらに感激と情熱と確信があれば、相手も必ず立つ。この感激の輪を広げて、広宣流布の大陣列を整えてほしいのです。未活動の人たちも、ひとたび信心が出てくれば「日本を救う戦い」に続々と加わってくる。そしてみな功徳を頂き、組織も大きく弾んでくる。こんなに嬉しいことはないのです。五月はまさしくその月なのであります。
災難の根本原因を教えよう
さて、二月五日付の「原発全廃特集号」は、素直に読めば誰でも「原発は何と恐ろしいか」ということがわかる。
しかし「この災害は仏法より事起こる」「日蓮大聖人を信じなければダメだ」というと、「わからない」といい、反発する人も出てくる。
元品の無明
このことがわかれば、その人は成仏の道に入れる。しかしこのとき、「元品の無明」というのが妨害をするのです。
「元品の無明」とは、人間の生命に本来具わっている、根本の迷い・煩悩であります。だから誰にでもある。この「元品の無明」は、本仏・本法に値い奉ると、動き出してくる。すなわち下種の御本仏・日蓮大聖人と、下種の本法・南無妙法蓮華経に値い奉ると、生命の奥に隠れていた「元品の無明」が発動してくるのです。
だから、一見、人格者のように見えた人間が、「日蓮大聖人」の御名を聞くや、忽ち目をつり上げてくることがある。こういうときは「あゝ元品の無明が出てきたな」と思えばよろしい。
報恩抄には「正直にして魏微(ぎちょう)・忠仁公(ちゅうじんこう)のごとくなる賢者等も、日蓮を見ては理をまげて非と行なう」とも仰せられている。みな元品の無明のなせるわざです。大聖人様が日本国で始めて南無妙法蓮華経を弘め給うや、一国あげて大瞋恚を起こしたのも、まさしくこの元品の無明のゆえです。
富木殿に与えられた治病抄には、こう仰せられている。 「此の三十余年の三災七難等は、一向に他事を雑えず、日本一同に日蓮をあだみて、乃至、上一人より下万民にいたるまで前代未聞の大瞋恚を起こせり。見思未断(けんじみだん)の凡夫の元品の無明を起こす事、此れ始めなり」と。
下種の御本仏出現して南無妙法蓮華経を人に勧め給うとき、必ず一切衆生は「元品の無明」を起こすのです。
しかしこの「元品の無明」の大岩も、順縁広布の時には次々と割れ、みな断疑生信となっていく。すべては大聖人御一人のお力によるのです。だから慈悲と勇気と忍耐で、一歩前進すること。そして諄々と道理を教えてほしい。
表面の原因、根本の原因
いいですか。「原発災害はわかるが『仏法より事起こる』というのがわからない」といわれたら、まず教えて下さい。
物事の原因には、表面上の原因と根本の原因があるのだと。表面・直接の原因は誰にもわかるが、根本の原因はなかなか分らない。しかし根本の原因がわからなければ災難の解決にはならない。人も国も教われないのだと。
先般の日曜勤行で、太陽と地上の万物に讐えてこのことを説明しましたね。
たとえ農業技術の最善を尽くしても、太陽の恵みがなければ作物は育たない。農業技術の巧拙は表面上の原因、太陽活動の正常・異常こそ根本原因である。地球上の万物は太陽によって支えられ、太陽の恵みによって存在しているのだと、私は述べた。
「日蓮によりて日本国の有無はあるべし」
そして、日蓮大聖人は全人類にとって、まさしく太陽のごとき御存在なのです。太陽から離れて地球上の万物が存在し得ないように、日蓮大聖人に背いては、人も国も保たないのです。
そのことを大聖人様は 「日蓮によりて日本国の有無はあるべし」と仰せられた。すなわち、日蓮大聖人を信ずるか否かによって日本国の有無・人類の存亡は決するのであると。このように重き重き御存在が、この世には在す。それが御本仏・日蓮大聖人なのであります。
この日蓮大聖人の御存在の重大さを、何としても全日本人にわからせたい、信ぜしめたい。これを真正面から顕わしたのが、四月五日付の「原発廃絶特集号」だったのであります。
絶大威徳を拝せよ
この特集号に記した大聖人様の絶大威徳、その大筋を改めて拝したい。
まず立宗の時の、三大秘法を以て一切衆生を仏に成さんとの崇高なる御誓願。その後、打ち続く悪口罵詈・流罪・死罪の大難を耐え忍び給うた大慈悲。凡夫の誰人に、このような大難が耐えられましょうか。
竜の口の御尊容
そして竜の口における絶大威徳を見てごらんなさい。国家権力も御頸を切れず、ひれ伏してしまったではないか。
まさに諸天が厳然と守護し奉ったのです。このような御威徳をお持ちの御方は人類史上に一人もない。キリストのように横死をする者に一切衆生は救えないのです。日本国中が寄ってたかって殺害せんとしても御命を奪うことができない、この絶大威徳まします仏様なればこそ、全人類救護の大誓願を立て給うのであります。
佐渡雪中の師子吼
ゆえに佐渡の雪中で「本、願を立つ。乃至、我日本の柱とならむ、我日本の眼目とならむ、我日本の大船とならむ等と誓いし願やぶるべからず」と仰せられ、さらに「日蓮によりて日本国の有無はあるべし」と師子吼あそばした。
何と重き仰せ出だしでありましょうか。日蓮大聖人に背いては、人も国も保たないということ。これ、宇宙的スケールの力用を以て御本仏の化導を助けまいらせる、諸天が許さないのであります。
現証を見よ
このことは、現証を見れば誰人も否定できない。道理・文証よりも現証には如かずです。
まず御在世の現証。大聖人様への怨嫉が強まるにつれ、正嘉の大地震が始まった。だが迫害は激しさを増し、ついに幕府は竜の口で大聖人を死罪に処した。その五ヶ月後、忽ちに自界叛逆が起こり、三年後には大蒙古の責めがあり、その七年後、再度の大侵略があった。
これが御在世の大罰の現証です。日本はこのとき亡んだのです。亡んで亡びなかったのは、実に大聖人様の「我日本め柱とならむ」との冥々の御守護によるのです。
滅後七百年の罰
次に御入滅後七百年の歴史を大観すれば、幕末までの五百余年は自界叛逆の戦乱に明け暮れ、明治以後は他国侵逼の戦禍に引きずり込まれている。まさに日蓮大聖人に背き続けた罰です。
大罰未だ畢らず
だが大罰は未だ畢ってない。いよいよこれからであります。なぜか。
日本一同は、御本仏を流罪・死罪に処すという大逆罪を犯しながら未だに改悔なく今日まで背き続けている。柱なき日本が、どうして保とうか。
加えて、正系門家は池田大作の政治野心に引きずられ、御本仏の唯一の御遺命たる「国立戒壇」を抹殺してしまった。どうして諸天、怒りをなさぬことがあろうか。
広布前夜の大罰
ここに広布前夜の大罰が、いよいよ始まって来たのであります。諸天の罰というのは、「いつまで背き続けるのか。早く日蓮大聖人を信じ奉れ」との諌めです。
諸天の罰はまず天変地夭から始まる。その開始が昨年の「3・11」であった。そして今後、巨大地震が連発するのです。
このことは、もう私がいうまでもない。政府機関や多くの地震学者が口をそろえて言うようになってきた。すなわち3・11に引き続き、大きな余震が東日本に起こる。
また首都圈には「震度七」の地震が発生する。さらに西日本には3・11を超える「超々巨大地震」が起こるという。
これら巨大地震の連発だけで、日本はもう潰滅状態になってしまう。広布前夜の大罰がいかに凄まじいものか。諸天の力の前には、人力などはとうてい及ばぬこと、よくよく知るべきであります。
原発が猛毒を吐く「魔物」に変身
しかも、この狭い日本列島には、御遺命破壊と同時進行で五四基もの原発が林立してしまった。そして巨大地震はこれら原発を、猛毒を吐く「魔物」に変身させるのです。
ここに今、異質の大災害が日本を襲わんとしているのであります。
77京ベクレル
福島第一原発事故によって、空に、大地に、海に、放出された放射性物質の総量はなんと「七七京ベクレル」を上回わっている。しかもこの数字は毎日、増え続けているのです。
「七七京」とはどれほどの数字かというと、77×10の16乗ですよ。このとてつもない放射能が、日本民族のDNAを破壊し、国土を居住不能にし、あらゆる食品を汚染しているのです。
DNAの破壊とは
DNAが破壊されるとは、具体的にどういうことかというと。人間のDNAは四つの塩基によって、ハシゴ状にねじれながら繋がっているが、この塩基を結びつけているエネルギーは数エレクトロン・ボルトという、ごくごく微少なエネルギーなのです。
ところが、セシウム137のエネルギーはこの数十万倍、プルトニウム239にいたっては数百万倍にも及ぶ。この強烈な放射線エネルギーによって「生命情報」がズタズタに切断されてしまうのが、DNAの破壊ということであります。
だから、細胞が再生されずに人間の身体が壊われて、東海村における大内さんのように急性死したり、また五年、一〇年、二〇年のちにガンや白血病が発症するという晩発性障害が起きてくる。あるいは子孫に奇形児が生まれてくるということが起こるのです。
先ほどの活動報告で男子部の藤倉班長が、東電の作業員の被曝による悲惨な状況をあるがままに話してくれましたが「死亡した作業員の目玉が溶けていた」と。まことに身の毛がよだつようですね。これが放射能の恐ろしさであります。
異質の災害
二・三日前、飛行機の墜落事故や化学工場の爆発が起きましたが、これらの被害は局限的です。だが放射能は人間の生命活動の根幹であるDNAを被壊し、その被害の及ぶ範囲は時間・空間にどこまで広がるかわからない。まさに異質の災害なのです。
ゆえに私は「原発は日本を滅ぼす。即時廃絶し、急ぎ核燃料を厳重保管せよ」と叫んでいるのであります。
野田政権と原産協会の癒着
ところが野田政権は「大飯原発を四月中に再稼働する」と、三月に断言した。正気の沙汰ではない。この背景には、野田政権が強力なる「原発利益共同体」から、カネ、票、ヒトの提供を受けているという癒着の構造があるのです。
こういうことです。民主党本部や民主党の有力議員には、原発利益共同体の中核である「日本原子力産業協会」(原産協会)、この団体については先月も説明いたしましたが、原発を推進するために日本の産業界が総結集した団体ですね。この原産協会の会員企業から、民主党本部および有力議員にカネが流れていく。
また、原産協会に加盟している電力総連と、その傘下の電力関連労組からも莫大なカネが流れていく。カネだけではない。原発推進勢力と政府民主党との間には、選挙支援とともに労組出身の議員も多数送り込まれるなど、強力なつながりがある。 この癒着によって野田政権は、財界や原産協会の言うがままに再稼働を進めているのであります。
「チーム仙谷」
そして民主党内の原発推進の黒幕は誰かと言えば、あの仙谷由人ですよ。前官房長官で現政調会長代行。いまはあまり表面には出てないが、いつも三百代言のような言辞を弄する人物です。
その采配のもとに、前原政調会長と枝野経産・細野原発・古川戦略の三大臣がいる。仙谷はこれら若手を操りキングメーカー気取りです。この五人がいわゆる「チーム仙谷」と呼ばれている。
四閣僚が政治判断
そして政府における再稼働についての判断は、野田首相と、藤村官房長官・枝野経産・細野原発の四閣僚会合で行なっている。
この会合に、どういうわけか党を代表する立場で仙谷氏が特別参加して仕切っているのです。まさに党と政府が再稼働推進のスクラムを組んでいる図であります。
「集団自殺」と恫喝
今月一六日、仙谷由人は名古屋で講演したが、「電力不足」を強調した上で、こう言い放った。「原発を再稼働しなければ、日本が集団自殺するようなはめになる」と。これは国民に対する脅しですよ。再稼働しなければ日本は電力不足で産業も国民生活もメヂャクチャになる。集団自殺するようなものだと言うのです。これほど質の悪い恫喝はない。
いいですか。「一切は現証に如かず」でしょ。五四基中すでに五三基が止まっても、少しも電力不足は起きてないではないか。これ、天然ガス・コンバインドサイクル発電が、原発に替って全国で動いていることによる。この厳然たる事実に目をつぶり、関西電力が作っだ需要は多め、供給は少なめ゙に見積もった資料をもとに、仙谷は国民を脅かしている。だからタチが悪いというのです。
マスコミは広告主がこわい
だが、テレビも新聞も、天然ガスによるコンバインドサイクル発電を敢えて隠している。「ガス・コンバインドサイクル発電」の名称は見ず、聞かずです。マスコミは電力会社が広告費を減らすのを恐れて、口を噤んでいるのです。
だから、マスコミ登場の識者たちは、たとえ「脱原発」を唱えても、代替は「自然エネルギー」とばかり言っている。自然エネルギーによる発電などは、今のところファンタジーですよ。実用には一〇年・二〇年・三〇年とかかる。その間、地震は待ってくれない。
いま現に、代替として日本の電力供給を支えている天然ガスによるガス・コンバインドサイクル発電を、なぜ隠すのか。ここに原発利益共同体の狭さがある。「もう原発はいらない」と国民がめざめることがこわいのです。
仙谷講演は、まさに原発利益共同体の代弁ですよ。「再稼働しなければ日本が集団自殺」とは何事か。バカも休み休み言えと言いたい。再稼働こそ日本の集団自殺であり、地獄の道を開くものではないか。
誰が責任とるのか
野田・仙谷等の愚かしさ、無責任さ。彼らには財界や原産協会におもねるあまり、日本が滅ぶという重大事が見えなくなっているのです。この重大事に比べれば、消費税もTPPも問題ではない。
地震は明日、発生するかも知れない。もし再び原発の重大事故が起きたら、日本列島が居住不能になる、日本が滅んでしまう。この責任はいったい誰が取るのか。
フクイチ4号機に世界が注目
いいですか。日本のすべての原発は地震に弱い、壊われるようにできているのです。
その中で、六ヶ所村・浜岡・若狭で大事故が発生したら日本の命運に関わるということは、先般来、述べているとおりです。
しかし今、「福島第一原発は一号機から4号機まですべて危ないが、とりわけ4号機は極めて危険」ということが、世界の注目を浴びている。
核燃料プール崩壊の恐れ
この4号機のプールには、使用済み核燃料が約三〇〇トン入っており、これは広島原爆の四〇〇〇発に相当すると言われている。
4号機の原子炉建屋は3・11のとき爆発して骨組みの鉄骨だけが残っただけで、かなり傾いている。だからもし大きな余震が起きたら、グシャと崩壊する恐れがある。
そして使用済み燃料プールは、この建屋の最上階にあるのです。もし建屋が崩壊したら、大量の燃料がむき出しになって原発の敷地に転がり出す。このとき、すべての作業員は高放射線量の現場から退避せざるを得なくなる。
そうなれば、1号機から6号機までが連続的な大爆発を起こして、末期的な重大事態に突入してしまう。
地震は待ってくれない
東京電力でもこの危険を知っている。そこで倒壊寸前の建屋のプールを補強するため、応急処置として何本かの鉄骨の支柱を入れた。しかし軟弱な基礎の上に支柱を立てただけなので、大きな地震が来たらひとたまりもないのです。
早く核燃料棒を取り出すことが抜本対策であるが、この作業は極めて困難で、世界中が未経験の作業です。恐らく五年以上はかかると言われているが、実際には何年かかるか分らない。
しかも東電は、その作業の開始を「来年末から」などと無責任なことを言っている。それまで地震が待ってくれなかったら、どうなるのか。
ガンダーセン証言
アメリカの原子力技術者で、使用済み核燃料の処理については第一人者といわれているアーニー・ガンダーセン氏はこの三月、広瀬隆氏との対談でこう述べております。
「4号機の核燃料プールは、今も日本列島を物理的に分断するほどの力を持っています。・・・大気圏内で行われた過去の核実験で放出された総量に匹敵するほどの放射性セシウムが眠っています。まさに『格納されていない炉心』です。今は水で冷やされていますが、プールにヒビが入るなどして水位が下がり冷却できなくなると、温度が上がって、燃料棒の鞘であるジルコニウム合金が発火するのです。こうなると、もはや水では消火できない。核燃料が大気中で燃えるという、人類の誰も経験したことがない、恐ろしい状況になるのであります」(週刊朝日、3・16号)と。
「世界の破局を招く」
また元駐スイス大使の村田光平氏は本年三月二二日に行われた参議院予算委員会・公聴会において、三時間にわたって公述しているが、その中で「福島4号機のプールには、一五三五本の燃料棒が人っている。それだけではない、4号機から約五〇メートル離れた、1号機から6号機までの共有冷却プールには、六三七五本の燃料棒が存在している。もしここで事故が起これば、日本の破滅のみならず、世界の究極の破局に連なり得る」と。
さらに「世界の破局を招くに至ることを世界が許すはずはなく、すでに福島4号機問題では、米国が動き出している」、そして最後に「再稼働など、あり得ない」との自身の信念を披瀝しております。
この村田元大使の公述は重大ですね。核燃料棒は4号機のプールだけで一五三五本、これだけで広島原爆四〇〇〇発分でしょ。加えて五〇メートル離れた共用プールには六三七五本もあるという。これは広島原爆に換算すれば一万六〇〇〇発、合わせて二万発分に相当する。
だから村田元大使は「日本の破滅のみならず、世界の破局」と言っているのです。
世界が動き出す
そして今、このことについて世界も動き出している。
三月に韓国で、オバマ大統領も出席した「核セキュリティ・サミット」が開催されましたね。ここでフクシマ4号機について「独立評価チーム」の設立をめざす動きがあったのです。
これは世界の叡知を総動員して、4号機問題の解決に当ろうというものであった。また在日米軍の安全について、米議会に対して公聴会を求めるという動きもある。
米上院・ワイデン議員も
さらにアメリカ上院エネルギー委員会の有力メンバーであるロン・ワイデン議員は、4号機の危機について、藤崎一郎・駐米大使に四月十六日付の書簡を送り「4号機の建屋は、再び地震や津波に襲われれば崩壊し、当初事故よりも大規模な放射性物質放出が起こる恐れがある。日本は動きが遅く、危険な核燃料棒を原子炉から取り出していない。米国はスピードアップに向けて支援すべきだ」と警鐘を鳴らした。
ワイデン氏は藤崎大使のほか、スティーブン・チュー・エネルギー長官、ヒラリー・クリントン国務長官、原子力規制委員会のグレゴリー・ヤツコ委員長へも同趣旨の書簡を送っている。
ドイツでも
またドイツのZDFテレビは「フクシマのうそ」と題して、「原子カムラ」の実態を生々しく暴き出し放映をしている。
このようにフクイチ4号機問題は、今や世界中が「世界の破滅につながる」として危惧しているのです。
やがて全世界が仏法にめざめる
私は「日蓮によりて日本国の有無はあるべし」の御意について「大聖人を信ずるか背くかによって、日本の有無・世界の存亡が決する」と繰り返し言ってきましたが、いま日蓮大聖人に背く日本が受けた放射能禍が、世界の破局にもっながるを見て、もう世界は運命共同体なのだと実感しております。
そして、やがて「一閻浮提の大闘諍」が起きたとき、全世界がこの御金言の重大さを深刻に理解するのだと確信しております。
腹を切っても遅い
このようにフクシマ4号機問題は今や世界が「世界の破滅につながる」として危惧しているのです。
しかるに野田政権は、まやかしの「事故収束宣言」を出したうえで「再稼働」を強行しようとしている。彼らは目先の利益に心を奪われ、国家・国民の悲劇を顧みることができなくなっているのです。
もし、全日本人のDNAを傷つけ、国土が居住不能になり、日本が破滅したらどうする。そのとき腹を切っても遅い。絞首刑になっても取り返しはつかない。
世論の高まりこそ諸天の働き
野田政権は「原発ゼロ」を避けようとして四月中の再稼働を強行しようとしたが、世論の反対を受けて、ついに原発ゼロの日を迎えようとしている。
この世論の高まりこそ諸天の働きであり、特集号を全顕正会員が国中に浸透させてくれたことによると、私は思っております。
しかし、政府・官僚・財界・産業界一体になっての原発推進の企ては、圧倒的な力を持っている。
これを止どめ、放射能から日本を守るには、もう大聖人様の御守護を頂く以外にはない。諸天の働き以外にはない。
大聖人様は権力に頼り非理を通さんとした真言師らに、こう仰せられた。「汝等は人をかたうど(味方)とせり。日蓮は日月・帝釈・梵王をかたうどとせん」と。
赤誠ついに達するのとき・・・
いま私たちは、唯一人の大聖人様に忠誠を尽くせばいいのです。三大秘法弘通の赤誠ついに大聖人に達するのとき、諸天は必ず動き、いかなる権力の悪計も崩壊すると私は確信しております。
広宣流布に御奉公する資格は、もう顕正会以外にはない。ならば、顕正会には続々と地涌の流類が集まってくる。どの組織も、瞳を輝かせた地涌の菩薩で満ち満ちてくるに違いない。
さあ、一五三万顕正会一結して、何としても大聖人様に応え奉ろうではありませんか。以上。(大拍手)