戦争法案も第九条も日本を守れない
なぜ西隣に核軍事大国が出現したのか
すべては仏法より事起こる
日蓮大聖人の絶大威徳・大慈大悲を拝せ
顕正新聞 10月5日(1356)号 きょうの総幹部会も、功徳の歓喜と広宣流布の大熱気がたぎり、まことに素晴らしい。大感動であります。
いま全顕正会が歓喜の語り合いによって組織が弾み、明るく力強く広宣流布が進んでいること、私は何よりも有難く嬉しく思っております。
これも、大聖人様の仰せのままの信心をして、仰せのままの功徳を頂いている仏弟子の大集団なればこそであります。
歓喜の五十展転
ことに今、入信早々の人々の歓喜の五十展転がいたる所で見られますね。これも広宣流布が近づいて来たからです。入信早々でも歓喜が違うのです。
きょうの総幹部会の活動報告でも、兵庫の吉岡さんでしたか、聞けば、現地婦人部の行成総班長から仏法の話を聞いて歓喜し、本年七月に入信したということですね。長いこと「人生の目的は何か」と悩んでいたが、臨終の成仏の相を聞いて感激し、それから歓喜のまま次々と人にも勧め、入信させていると。これが五十展転です。
またモンゴルにおける弘通の活動報告もありましたね。モンゴル出身の安藤ゾロジャラガル区長、いま長野に住み、常にモンゴルと往復して弘通を進めている。お母さんがモンゴルで総班長でがんばっている。この二人のけなげな信心で、モンゴルの弘通が進んでいるのです。現在二千名までの弘通が進んで来たという。しかし弘通が進むにつれて現地の邪教等の怨嫉が激しくなり、いまその魔障を乗り越えている最中だとのこと。
このけなげの弘通を聞くたびに、私は「えらいなあ」と、いつも心中、思っております。
きょう聞けば、いまモンゴルでも次から次へと、功徳の歓喜で折伏が進んでいるという。これが五十展転であります。
一念信解と初随喜
法華経を拝見すれば、寿量品の文底には、日蓮大聖人が末法に弘通あそばす下種の御本尊が説き顕わされている。
そして次の分別功徳品には、この御本尊を一念信解する功徳が説かれている。
さらに次の随喜功徳品には、この御本尊の功徳を聞いて五十展転する随喜の功徳が説かれているのです。
五十展転随喜の功徳
では、五十展転随喜の功徳とはどういうことかというと ある人が、日蓮大聖人の仏法を聞いて歓喜する。そして歓喜のままに人にそれを伝える。伝え聞いた人はまた歓喜して他の人に伝える。このように展転して第五十人にいたれば、聞いた話も歓喜もかなり薄れてくる。
この五十人目の歓喜を初随喜というのですが、この初随喜でも、大功徳があるのです。況んや最初に聞法して随喜した人の功徳は計り知れない、と説かれている。
一念信解と初随喜とは同じ
この初随喜と一念信解とは全く同じ位です。すなわち、まだ何もわからないけれど、ただ有難いという信心を起こした位です。
日蓮大聖人の下種仏法は、この一念信解・初随喜の、末法の衆生をお救い下さるのです。
信心口唱こそ末法我等の修行
四信五品抄には、末法の私たちの一念信解・初随喜の信心修行の在り方について、こう仰せられている。 「檀・戒等の五度を制止して、一向に南無妙法蓮華経と称えせしむるを一念信解・初随喜の気分と為すなり」と。
檀とは布施行のこと、戒とは戒律を持つこと。このような釈迦仏法の修行は一切制止して、ただ一筋に南無妙法蓮華経と唱えせしむる。
これが末法の一念信解・初随喜の位の修行である――とお教え下されている。
下種仏法は根源のゆえにシンプル
ただ一念信解の信心口唱だけでよいと。このように下種仏法はシンプルです。
なぜシンプルなのか。それは根源の大法だからであります。
たとえば天を摩すような亭々たる大木があったとする。その枝や葉は無数で複雑に生い繁っている。しかしその大木を発生せしめた根源を尋ねてみれば、一粒の種に帰する。種はきわめてシンプルです。
釈迦仏法というのは八万法蔵といわれる、大へん複雑で難しいが、その源を尋ねれば、久遠元初の御本仏がお覚りになった南無妙法蓮華経からすべて生じているのです。
ゆえに秋元御書には「三世十方の仏は、必ず妙法蓮華経の五字を種として仏になり給へり」と。
末法は即久遠元初なのです。久遠元初の御本仏が末法に御出現される。そして三世十方の諸仏が仏に成れたところの根源の大法を以て全人類をお救い下さる。
その教えが、ただ御本尊を信じて南無妙法蓮華経と唱え奉る――ということなのであります。
「蓮祖化導の一大事」
まことにシンプルではあるが、まことに甚深です。
ゆえに日寛上人は当流行事抄に「是れ吾が家の最深秘、蓮祖化導の一大事なり」と。
「吾が家」とは下種仏法の家ということ、これ釈迦仏の熟脱の家に対しての仰せです。
まさしく日蓮大聖人が末法の一切衆生を成仏せしむる化導の一大事。それが御本尊を信じて南無妙法蓮華経と唱えよ ―― ということなのであります。
一念信解でいい。初随喜でいい。ただ有難いと御本尊を信じて南無妙法蓮華経と唱え奉れば、必ず一生成仏が叶う。これも実に、御本尊に偉大な仏力・法力がましますゆえであります。
全世界・全人類をお救い下さる
このシンプルな修行なら、三歳の子供でもできる、外国の人でもできる。この根源の大法を以て、大聖人様は全世界・全人類をお救い下さるのであります。
ゆえに報恩抄には「日本乃至漢土・月氏・一閻浮提に、人ごとに有智・無智をきらはず、一同に他事をすてて南無妙法蓮華経と唱うべし。乃至、日蓮が慈悲昿大ならば、南無妙法蓮華経は万年の外未来までも流るべし」と。
日蓮大聖人の大慈悲の力によって、南無妙法蓮華経の唱えは、空間的には全地球を覆い、時間的には万年のほか尽未来際までも流れていくと。たいへんなことでしょ。これが仏様の絶大威徳・大慈悲なのであります。
いいですか。釈迦仏法はインド・中国・日本の東洋三国に流布しただけで、しかも正像二千年でその流布は終わる。これ熟脱の仏法だからです。過去に下種されている衆生の機根を調熟し、得脱せしめる最後の仕上げの化導であるから、時間・空間において狭小なのです。
しかし日蓮大聖人の下種の仏法は、全世界に流布して尽未来際の全人類を一人残らず仏にして下さる。なんと雄大な御化導でありましょうか。
ゆえに教行証御書には「前代未聞の大法此の国に流布して、月氏・漢土・一閻浮提の内の一切衆生、仏に成るべき事こそ有難けれ有難けれ」 ―― 前代未聞の大法すなわち、久遠元初の下種の大法がまず日本に広宣流布し、次いでインド・中国・全世界の一切衆生がこの大法を受持して仏に成るべき事こそ、有難いことである ―― と仰せられる。
戦争、飢餓、疫病も地球上から消滅
このとき、地球上から戦争も、飢餓も、疫病もなくなる。
いま人類のいちばんの悩みは戦争ですよ。世界のいたるところで内戦・侵略が起きている。私はニュースで難民の姿をみるたびに不憫に思う。元気な壮年はまだしも、幼い子はどうなるのか。まさに流浪の民ですね。殺戮・戦火に追われて住む所がないのです。
立正安国論の「国を失い家を滅せば、何れの所にか世を遁れん」との仰せのままですね。
このような悲劇をもたらす戦争も、飢餓も、疫病も、日蓮大聖人の仏法が流布すれば必ず消滅する。
そして人々は心ゆくまで三大秘法を行じて、人ごとに一生成仏が叶う。これが地球上が事の寂光土になった時の姿であります。
世界広布のカギは日本の広宣流布
ただし、この世界広布のカギは日本の広宣流布にある。これこそ一大関門であります。もし日本の広宣流布が成就すれば、忽ちに燎原の火のごとく世界に流布し、世界広布は一気に或る。
では、その日本の広宣流布はどうなっているのか――。
今まさにその前夜、最終段階を迎えている。その証拠に、仏法においては正系門下に極限の大謗法起き国土には天変地夭が盛んになり、「前代未聞の大闘諍」と他国侵逼が刻々と迫りつつある。
戦争法案とその背景
いま安保関連法案、いわゆる戦争法案が強行採決され、国論を二分するほどの大騒ぎになりましたね。これも、日本を取り巻く客観状勢の変化がもたらしたものです。
ここで、今回の戦争法案とはいかなるものか、またその背景には何があったのかについて、簡略に説明します。
戦争法案とは
まず今回の戦争法案とは一体どういうものか。一言でいえば自衛隊を米軍の指揮下に入れ、海外で戦争ができるようにした――という法案です。まさに自衛隊を米軍の下請けにしたのです。
戦争法案の背景
では、このような法案が作られる背景には何かあったのかといえば それは、中国の台頭、アメリカの衰退という、地殻変動が起きて来たことです。
中国の台頭
中国は一九六〇年代までは文化大革命で経済が疲弊し、世界の最貧国の一つであった。
ところが一九七二年(昭和四七年)、正本堂建立の年でしたね。この年に「日中国交正常化」なるものが池田大作の橋渡しで成立した。彼は公明党の竹人委員長を幾たびも訪中させ、田中角栄総理大臣を動かし、ついにこの国交正常化をなさしめた。
以来、日本からODAを始めとした莫大な経済支援がなされ、中国は急速に軍事超大国に変身したのです。
その軍事力は特に核兵器に重点が置かれ、今やその核戦力はアメリカ本土の複数の大都市を、同時・瞬時に潰滅し得るまでになった。
そしてこの力を背景にして、アメリカを太平洋から駆逐すべく、まず南シナ海・東シナ海に侵略の手を伸ばし始めている。これが中国の現状です。
米国の衰退
一方、アメリカについて言えばアメリカは第二次大戦後、東西冷戦を経て世界の覇権国となった。世界を仕切ってきたのです。しかし経済力の衰退とともに、今や国防費すら削減せざるを得なくなり、世界支配が困難になって来た。二〇一三年九月、オバマ大統領が「アメリカはもう世界の警察官ではない」と宣言したのは、まさにこの衰退を象徴するものです。
衰退しても、アメリカは国益に重要な太平洋支配を維持したいと考えている。しかしこれを維持するには軍事費がかかる、若い米兵の血も流れる。それは避けたい。
日本に肩代わりさせる
そこでアメリカは太平洋の防衛とりわけ西太平洋の防衛を、日本に肩代わりさせようとしているのです。その具体的な対日要求が、あの「アーミテージ・ナイ・レポート」だったのです。
レポートは第一次・二次・三次と、三回にわたって日本に突きつけられた。第三次が二〇一二年八月でした。具体的に「日本はかくあるべし」という対日要求です。要求というより圧力に近い。
安倍首相の諂い
これに対し日本はどう対応したか。安倍首相は圧力に屈したというより、むしろ媚びへつらうように、その要求のすべてを受け入れた。
すなわち、集団的自衛権の行使容認も、安保関連法制の制定も、ホルムズ海峡の機雷掃海も、南シナ海の警戒監視も、PKOの駆け付け警備も、特定秘密保護法の制定も、武器輸出三原則の撤廃も、原発再稼働も、TPPの推進も、という具合で、すべてを受け入れている。
何のことはない。安倍政権の政策は、すべてアーミテージ・ナイ・レポートをなぞっていただけだったのです。あたかも属国ですね。
中国の侵略に脅える安倍首相は、アメリカに協力すれば守ってもらえると思っているのです。また政権延命の唯一の道は対米従属と考えているに違いない。
米国に約束して国民・国会を無視
彼は本年四月に訪米して、上下両院の議会演説において、この戦争法案を夏までに成立させる、と約束してしまった。もちろんアメリカは大歓迎した。
しかし彼は、日本国民にも、国会にも、全く説明しなかった。なぜ説明しなかったのか――。
それは、一つには数に驕る傲慢。もう一つは憲法違反の法案だからです。違憲の法案を前もって説明できるわけがない。
違憲法案を「合憲」と言い張る
そうでしょう。憲法九条には「戦争の放棄」「交戦権の否認」「戦力の不保持」が定められているが、戦争法案は自衛隊を米軍の下請けにして海外で戦争できるようにしている。明らかに憲法違反です。
このような違憲法案を「合憲だ」と言い張って国会審議に臨むから、安倍首相の答弁は、すべてがハグラカシ・ゴマカシ・ウソばかりだった。一つとしてまともな答弁はない。
中谷防衛大臣などは人間が正直なのか、すぐ立ち往生してしまう。すると後ろから官僚がそーっとペーパーを出す。一回の答弁で何回も手が出る。落語の「二人羽織」みたいだ(大笑)。
そして審議するほど矛盾が出て来て紛糾し、成立が見えなくなった。
しかしアメリカに約束してしまったのだから、何としても通さなければならない。その焦りが女性議員に対する「早く質問しろよ」とか「そんなこと、どうでもいいじゃん」などの、およそ総理にあるまじき下卑たヤジになったのです。
不法の強行採決
そしてついに一七日、あの騙し討ちのような強行採決をした。怒号で何も聞こえない。
委員会の議事録には「議場騒然、聴取不能」と書かれてピリオドが打たれている。「採決された」とはどこにも記されてない。
にもかかわらず、自民・公明は「採決された」と言い張って、この法案を成立させてしまった。
国民の反発
しかし、これでは事は終わらない。国民の反発が激しくなってきたのです。
この強行採決に対し、翌日、弁護士二二五人が「法的に見て議決は認められない」として、議決不存在の確認と審議再開を参議院の議長に要請した。
また醍醐聴(だいごさとし)・東大名誉教授らが呼びかけ人となって、同趣旨の申し入れを参議院議長に申し入れようと国民に賛同を求めたところ、わずか二日間で五千人超の署名が集まったという。
さらに圧倒的多数の憲法学者、日本弁護士連合会、元最高裁長官、元法制局長官等も「この法案は憲法違反である」と、一斉に声を上げ始めた。
中でも憲法学者の小林節・慶応大学名誉教授は「千人の弁護団を結成して違憲訴訟を直ちに起こす」と気勢をあげている。
信なくば立たず
ことに看過できないのは、国民の「反安倍」の気運が、来年の参議院選挙をめざして大きなうねりになりつつあることです。
これまで政治に無関心であった国民にも、やっと安倍晋三のウソを平気で言えるペテン体質、軽薄、暗愚、虚勢そして独裁的な姿勢等々、およそ一国の宰相にふさわしくない人柄・資質がわかって来たのです。
むかしの言葉にあるでしょう。「登るほど 赤さの目立つ 猿のケツ」と(大笑)。器でない者は位がのぼるほどボロを出すということ。御書にはこういう上品な言葉はない(大爆笑)。
むかしの言葉にあるでしょう。「登るほど 赤さの目立つ 猿のケツ」と(大笑)。器でない者は位がのぼるほどボロを出すということ。御書にはこういう上品な言葉はない(大爆笑)。
今や安倍首相の人柄・資質を、全国民が見抜くようになって来た。「信無くば立たず」です。
私は安倍政権の崩壊が見えて来たような気がいたします。
「国の亡ぶが第一の大事」
しかし安倍政権の崩壊などはどうでもいい。大事なのは国家の安危・日本の存亡であります。
大聖人様は蒙古使御書に、こう仰せられている。「一切の大事の中に、国の亡ぶるが第一の大事にて候なり」と。
そうでしょう。国が亡べば全国民の生命と財産が奪われる。流浪する難民も多数出る。その悲惨は計り知れない。
さらに大聖人様は「一切の悪の中に、国王と成りて政悪しくして、我が国を他国に破らるるが第一の悪しきにて候」 一切の悪の中で、政権を掌握している者が、自らの悪政によって他国の侵略を招くことこそ最大の悪である――と。為政者の責任の重さを仰せられているのです。
「敵国条項」適用の口実を与える
いいですか。
今回の戦争法案というのは、かえって中国に、国連憲章第五三条一項の「敵国条項」を適用させる口実を与えてしまうのです。この法案成立によって安倍首相が虚勢を張れば張るほど、中国はいよいよ「軍国主義の復活」と見る。これが日本を侵略する口実となるのです。
九月三日に行われた「抗日戦争勝利七〇周年記念」の軍事パレード。習近平は演説の中で「日本軍国主義」という言葉を何回もくり返していた。
これを解説する国営中央テレビのキャスターは「この軍事パレードは、日本の軍国主義勢力の復活を牽制する意味がある」と述べていた。これ明らかに、国連憲章の「敵国条項」を意識しての発言であります。
中国の核戦力に日本は対抗できるか
もし中国がこの「敵国条項」を口実にして侵略してきたら、日本は果して国を守れるのか。
局地戦の勝敗など問題ではない。
中国のミサイルはいま、日本列島五四基の原発すべてに狙いを付けている。もし一斉にミサイルが飛来して五四基の原発が破壊されたら、それだけで列島は放射能に覆われ、終わりになるではないか。
さらに、最終的勝敗は核兵器で決まる。通常兵器ではない、核で決まるのです。もし「核ミサイルで東京を潰滅させる」と脅してきたら、日本は耐えられるか。
アメリカを柱と頼む愚かさよ
日本を守ってくれるはずのアメリカは、日本を利用することはあっても、米国本土の大都市潰滅という犠牲を払ってまで日本を守ることは絶対にない。アメリカは中国とは全面戦争をしない、いやできない。したがって日本を守るべき「核の傘」はすでにないのです。
この冷厳なる事実を見据えずに、「徒にアメリカを柱と頼む愚かさよ」と私は言いたい。
これ為政者としての第一の悪であります。
憲法第九条でも日本は守れない
では、憲法学者がいうように、憲法第九条だけを守っていれば日本は安全なのか。
そもそもこの第九条は、敗戦の日本を占領したマッカーサー総司令長官が占領政策の一環として、日本が再びアメリカの脅威とならぬよう、日本を弱体化するために定めた一条ですよ。
この九条で戦争放棄するのはいい。しかし、もし他国が日本を侵略してきたらどうするのか。国家の存立は不可能となる。
その補完として日米安保条約があるが、アメリカに依存しなければ存立し得ぬ日本の国家形態こそ属国そのものです。そして、アメリカがいつまでも守ってくれると思っているのが、いかにもおめでたい。
憲法学者がこのことに触れないのはおかしい。視野が狭窄(きょうさく)なのか、空虚な観念論に酔っているのか。「国の亡ぶるが第一の大事」ということが分っていない。
詮ずるところ、戦争法案でも、憲法九条でも、日本は守れない。亡国の根本原因を知らぬ者には、解決の術がないのです。
大聖人様は「病の起こりを知らざる人の病を治せば、弥よ病は倍増すべし」 病の原因を知らぬ者が病を治療すれば、病はいよいよ重くなると仰せられる。
なぜ西隣に核軍事大国が台頭したか
いいですか。日本を侵略せんとする超軍事大国・中国が、なぜ西隣に忽然と台頭したのか。これがわからなければ根本の解決はない。
すべては仏法より事起こるのです。
御在世の蒙古を見よ
御在世の大蒙古を見てごらんなさい。草原の一部族、遊牧民だったモンゴルが、なぜ世界を席捲する軍事超大国になって日本を襲ったのか。
世間の浅き智恵ではわからない。これ諸天の働きによるのです。
歴史上、モンゴルほど広大な版図を持った国はない。東はシベリアの東南部で日本海に面する沿海州から、西はヨーロッパのウクライナまでの広大な地域を領土としたのです。まさに空前絶後の大帝国です。アレキサンダー大王もナポレオンも遠く及ばない。
ユーラシア大陸の東と西が始めて交流した。ここに世界史が始めて生まれたのです。これほどの大帝国が、どうして草原の一部族からできたのか。これまさに諸天の働きなのです。
諸天、隣国に命じて日本を治罰
どういうことかというと、日本国に久遠元初の御本仏たる日蓮大聖人がご出現あそばされた。諸天はこの御本仏のご化導を助けまいらせるために、モンゴルを台頭せしめたのです。
当時の日本は日蓮大聖人を流罪・死罪に処し奉った。諸天これを見て許さず、直ちに隣国をして日本を治罰せしめた。
ゆえに聖人知三世事には「日蓮は一閻浮提第一の聖人なり。上一人より下万民に至るまで、之を軽毀し、刀杖を加え、流罪に処するが故に、梵と釈と日月・四天、隣国に仰せ付けて之を逼責するなり」と。
久遠元初の御本仏たる日蓮大聖人を流罪・死罪に処すれば、梵天・帝釈等の諸天は隣国に命じて謗法の日本を責めしむるのであります。
いまの日本を見よ
そしていま日本国は、それより七百年を経ても未だに日蓮大聖人に背き続けている。
加えて国を諌めるべき正系門家は国立戒壇建立の御遺命を抛ち、創価学会はあろうことか戒壇の大御本尊を捨てるという極限の大謗法まで犯した。もう許されることではない。
さらに加えて、この大謗法の学会・公明党と、神道政治連盟国会議員懇談会会長を務め「神の国」を作らんとしている安倍晋三が、結託して日本の政権を壟断(ろうだん)している。
どうして諸天怒りをなさぬ道理があろうか。
ここに中国が忽然として台頭し、いま侵略の意志を懐くに至ったのであります。
諸天の責めならば重武装も虚しい
もし諸天の責めであるならば、いかにアメリカにすがるとも、いかに防衛力を増強しようと、そんなものは何の役にも立たない。日本は必ず侵略される。
ゆえに撰時抄には「設い五天のつわものをあつめて、鉄囲山を城とせりともかなふべからず。必ず日本国の一切衆生兵難に値うべし」と。
亡国を遁れる道はただ一つ
されば、日本が亡国を遁れる道はただ一つ――。
それは、日本一同、日蓮大聖人を信じて南無妙法蓮華経と唱え奉り、国立戒壇を建立する以外にはない。その時は、もう近い。
なぜか。さもなければ日本が亡んでしまうからです。大聖人様が日本が亡びるを、傍観あそばすわけがない。必ずお救い下さる。
なぜか。さもなければ日本が亡んでしまうからです。大聖人様が日本が亡びるを、傍観あそばすわけがない。必ずお救い下さる。
ゆえに上野抄には「ただをかせ給え、梵天・帝釈等の御計いとして、日本国一時に信ずる事あるべし」と。
すべては大聖人様のお力なのです。大聖人様が諸天に申し付け給うのです。
お救い下さるは日蓮大聖人御一人
梵天・帝釈等の諸天は宇宙的スケールの力用を以て御本仏を守護し奉っている。
その諸天に申し付け、誰人も背けぬ賞罰を以て日本を救い、世界を救い、全人類をお救い下さる御仏は、久遠元初の自受用身たる日蓮大聖人ただ御一人であられる。
この御本仏に背けば人も国も亡びる。信ずれば国も人も栄える。
ゆえに大聖人様は佐渡雪中において「日蓮によりて日本国の有無はあるべし」と叫び給うた。
諸天はすでに日本一同が信ぜざるを得ない客観状勢を作りつつある。仏弟子の前進が遅れたらば申しわけない。
「日蓮大聖人を命かけて信じ奉れ」との仏弟子の大諌暁が一国を揺るがすとき、大聖人様の絶大威徳で、必ずや「日本国一時に信ずる事あるべし」が事実になるのであります。
さあ、柔和質直の団結で、明るく大きく前進したい。
迎える十月は、大聖人様御入滅の大事な月であります。御報恩の真心の大折伏を以て、何としても大聖人様に応え奉ろうではありませんか。以上。(大拍手)